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授業科目名 英米文学演習II
時間割番号 EEL311
担当教員名 加藤 千晶
開講学期・曜日・時限 前期・木・IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
イギリス・ヴィクトリア朝期の世相を映し出す作品(E. M. フォスター『眺めのいい部屋』)を分析的に読み、使われている英語表現や作品の構造、文化的背景を理解し、また英語を通じて芸術と人間形成の関わりについての洞察を深めることで、中学・高校における外国語教育の実践に生かすことができる。
<到達目標>
英語で書かれた、特にイギリスの代表的文学作品の精読を通じて、様々な英語表現を学び、作品の背景となるイギリスの文化や歴史、国民性についての理解を深める。
<授業の方法>
zoomにより毎回同時双方向で授業を行い、必要に応じてMoodle上に課題(小テスト・レポートなど)をアップロードし、双方向授業時にフィードバックを行う。 面接授業が行える状況になった場合には、マスクの着用や学生間の距離1m、定期的な喚起を徹底する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 40  %授業内容の理解、論理性、独自性 
2受講態度 20  %積極的な授業参加 
3発表/表現等 40  %作品の理解、準備、独創性、発表態度 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
必ず辞書を使って予習をして、建設的な批判力と柔軟な発想力を持って授業にのぞんで下さい。
<テキスト>
  1. E. M. Forster, A Room with a View,
    (https://www.gutenberg.org/files/2641/2641-h/2641-h.htm)

  2. 配布資料・映像
<参考書>
  1. G. M. ヤング, 『ある時代の肖像―ヴィクトリア朝イングランド』, ミネルヴァ書房, ISBN:4-623-04754-7
<授業計画の概要>
【第1回】オリエンテーション:作品の文化的背景、ヴィクトリア朝期イギリス人の芸術観
【第2回】A Room with a View 作品の背景:中世とルネサンス―W・ペイター、J・ラスキン、W・モリスを通じて
【第3回】第1・2章 物語の設定と語りの技巧
【第4回】第3・4・5章 ヴィクトリア朝英国とイタリア・ルネサンス美術
【第5回】ルネサンス美術への憧憬にみられる英国の文化と国民性
【第6回】第6・7章 自然vs因襲をめぐる語りの技巧
【第7回】第8・9章 中世のモチーフ
【第8回】第10・11・12章 偶然と運命をめぐるレトリック
【第9回】階級意識と宗教観にみられる英国の文化と国民性
【第10回】第13・14・15章 「眺め」をめぐるレトリック
【第11回】第16・17・18章 「嘘」をめぐるレトリック
【第12回】第19・20章 物語全体における対比と象徴の技巧
【第13回】受講者の発表1 プロットの発展
【第14回】受講者の発表2 登場人物の描写(外面・心理)
【第15回】受講者の発表3 作品のテーマ