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授業科目名 社会言語学
時間割番号 EEJ261
担当教員名 奥村 圭子
開講学期・曜日・時限 前期・月・IV 単位数 2
<対象学生>
2〜4年
<授業の目的および概要>
言語について考える観点として、「言語そのもの」の構造を明らかにしようとするものがある一方で、「現実の社会や文化との関わりにおいて言語がどのように使われているか」に着目するものがあります。本授業「社会言語学」は、その後者の分野です。社会的なさまざまな要因と言語との関わりを概観しながら基礎知識を身につけるとともに、言語の多様性や言語をめぐって起こる問題について、そして過去にとられた言語政策やグローバル社会における日本語の使用とその多様性について理解していきます。
<到達目標>
・無意識に行っている言語行動を「社会」という視点から見つめ直すことで、言語の多様性、その運用規則、それらに関わる問題について、一定の認識を文章や口頭で表現できること
・文献や資料の内容を理解し、分析し、批評できる能力を習得し、その考え方を表現できること
・社会言語学における調査方法を学び、調査データの収集、整理、分析が実施できること
・社会言語学における調査の分析や考察の結果をグループでまとめ、プレゼンテーションができること
<授業の方法>
・毎週、Zoomにより同時双方向でライブ講義を配信します。授業は、講義、そしてグループ・ディスカッション及び簡単な口頭報告を中心に進行していきます。
・Moodle上に授業で使用する資料、課題が適宜アップロードされます。受講生はラーニング・ジャーナルと共に課題の回答を提出してください。教員は提出課題についてのフィードバックを翌週の授業までに行います。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 30  %課題に対するレポート―課題の理解力、分析力、構成力 
2受講態度 30  %グループ・ディスカッションや授業への積極的参加度 ラーニング・ジャーナルにおける内省、その提出―省察力 
3発表/表現等 40  %グループ・プロジェクト―課題設定力、情報収集・整理力、省察力 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
日本語教員養成プログラムの必修科目ですが、ことばやコミュニケーションと社会の繋がりに関心のある学生の受講を歓迎します。
<テキスト>
  1. 適宜、資料を用意します。
<参考書>
  1. 真田信治編, 『新世代の言語学社会言語学の展望』第7版, くろしお出版, ISBN:9784874243459
  2. Peter Trudgill, Sociolinguistics: An Introduction to Language and Society, Fourth Edition, Penguin Books, ISBN:9780140289213
  3. 石黒圭, 『日本語は「空気」が決める―社会言語学入門』, 光文社, ISBN:9784334037468
  4. 飯野公一、恩村由香子、杉田洋、森吉直子, 『新世代の言語学』, くろしお出版, ISBN:9784874242742
<授業計画の概要>
1.ガイダンス―本授業について/社会言語学の問題意識
2.社会言語学とは何だろう 
3.言語のバリエーション 属性とことば1 地域
4.言語のバリエーション 属性とことば2 ジェンダー
5.言語のバリエーション 属性とことば3 世代
6.言語のバリエーション 属性とことば4 集団や役割
7.言語のバリエーション 伝達方法とことば
8.言語のバリエーション 場面や状況とことば 
9.言語接触と言語変容
10.言語行動、非言語行動とコミュニケーション
11.言語意識と社会
12.言語習得と言語運用能力
13.言語計画と言語政策
14.グループ・プロジェクト 発表
15.まとめ ―日本語教育の観点から
授業の内容は受講生によって変更する可能性があります。