山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名 日本文学概論(国文学史を含む。
時間割番号 EEJ211
担当教員名 尾形 大
開講学期・曜日・時限 前期・木・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
本授業では1910〜40年代に発表された文学を同時代の社会的・文化的広がり、歴史的背景とのかかわり中に置きなおし読み解くことで、受講生のみなさんの視野と発想を広げていきます。中学校高等学校の国語の教科書で採用されている小説類を中心にあつかうことで、大学で学ぶ「文学」の奥行と広がりを実感してもらいます。
<到達目標>
私たち現代人にとって情報を精査し正確に読み解き、論理的に思考・分析する能力は重要です。授業では、文章を精密に読み解く力を養うと同時に、他者や物事に対する想像力の幅を拡げていきます。受講生ひとりひとりが特定の文学作品に関する情報を自分で整理し、意見を持ち、そしてそれを自分の言葉で表現できることを目標とします。 
<授業の方法>
主に講義形式で進めるが、各回の終わりに授業内容に関係する問題について考え、表現する課題を与える。次回はその意見に回答する形でなるべく双方向の授業を試みる。
面接・オンデマンド型を併用する。
面接授業ではコロナウイルス感染防止対策を実施する。
・マスクを着用させ、学生間の距離は1m以上離す・定期的に窓を開けて、換気を行う。
・授業前、後に手洗い・手指消毒を徹底する。
オンデマンド型授業は以下の形態で実施する。
Moodle上に演習課題、学修の進め方、関連資料などの必要事項をアップロードし、学生が解決課題を回答
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 40  %授業の内容をよく理解し、それを自分の言葉で表現できるかどうかを重視する。出席不足のものはレポートを提出することができないので注意すること。 
2受講態度 60  %授業中の発言、リアクションペーパーの内容などから総合的に評価する 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
作品のプリントを配布するので、それをよく読み込んでおくこと。
<テキスト>
  1. 必要に応じてプリントを配布する。
<参考書>
  1. 授業内で適宜指示する。
<授業計画の概要>
(1)ガイダンス…授業概要・評価基準等/「文学」と「国語」の違い
(2)中島敦「山月記」を読む?…国語教科書の中の「山月記」
(3)中島敦「山月記」を読む?…作家論作品論的な「山月記」解釈
(4)中島敦「山月記」を読む?…テクスト論的な「山月記」解釈
(5)中島敦「山月記」を読む?…テクスト論的な「山月記」解釈(続)
(6)中島敦「山月記」を読む?…メディア論的解釈と典拠との比較
(7)カフカ『変身』を読む?…小説の書き出しの魅力
(8)カフカ『変身』を読む?…「変身」する主体を考える
(9)宮沢賢治「注文の多い料理店」を読む?…戦時下の賢治像
(10)宮沢賢治「注文の多い料理店」を読む?…物語構造とその現代性
(11)宮沢賢治「注文の多い料理店」を読む?…イーハトブという世界観
(12)太宰治「お伽草紙」を読む…パロディとプロパガンダ
(13)太宰治「トカトントン」を読む…戦争で傷ついた心
(14)鮎川信夫「死んだ男」、原民喜「夏の花」、井上ひさし「父と暮らせば」…戦後に戦争を語るということ
(15)まとめ