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授業科目名
生命科学
担当教員
川原 敦雄
時間割番号
単位数
履修年次
期別
DMA119 1 1 通期
[学習目標]
生命科学は、医学において基盤となる科目であり、ゲノムに刻まれた生命現象の意義や分子機構を理解することは、その破綻により引き起こるヒト疾患の理解につながる。この講義は、医学科教育プログラムの科学的思考や医学知識と問題対応能力の習得に必要不可欠な科目であり、毎回の講義における受講態度、小テストやディスカッションとフィードバックにより形成的な評価を行い、学期末の試験により総括的な学習の到達度を調べることで、学生が医学に必要な生命科学分野の知識や考え方を身に付けたかを評価する。
[授業計画
基礎生物学や医生物学を理解するために必要な講義資料を提供し、生命現象の意義や分子機構を学生が説明できるようになることを到達目標に講義を行う。

第1回 ゲノムと生命科学(到達目標:生命活動とゲノムの関係性を説明できる)
第2回 ゲノムと遺伝子の構造と機能(到達目標:ゲノムと遺伝子の機能を説明できる)
第3回 ゲノムにおける遺伝子の発現調節(到達目標:遺伝子の発現調節を説明できる)
第4回 ゲノムと遺伝 (到達目標:遺伝現象をゲノムで説明できる)
第5回 ゲノムと遺伝子の変異と疾患(到達目標:ゲノム変異と疾患の関連性を説明できる)
第6回 ゲノムを操るゲノム編集技術(到達目標:ゲノム編集を説明できる)
第7回 ゲノムと細胞応答(到達目標:細胞周期やシグナル伝達を遺伝子産物で説明できる)
第8回 ゲノム変異と癌(到達目標:ゲノム変異と癌の関係性を説明できる) 
第9回 ゲノムと形態形成 (到達目標:形態形成を遺伝子産物で説明できる) 
第10回 ゲノムと幹細胞・再生(到達目標:再生を遺伝子産物で説明できる)
第11回 ゲノムと生体防御機構1(到達目標:生体防御機構を遺伝子産物で説明できる)
第12回 ゲノムと生体防御機構2(到達目標:生体防御機構を遺伝子産物で説明できる)
第13回 ゲノムと脳機能1(到達目標:脳形成を遺伝子産物で説明できる)
第14回 ゲノムと脳機能2(到達目標:脳形成を遺伝子産物で説明できる)
第15回 ゲノムと循環器形成(到達目標:循環器形成を遺伝子産物で説明できる) 
[到達目標]
本講義における学生の到達目標は、(1)遺伝子の構造とゲノムの機能や遺伝現象を要約できること、(2)ゲノム・遺伝子と細胞応答を説明できる(細胞周期やシグナル伝達)、(3)ゲノム・遺伝子と形態形成を要約できること、(4)ゲノム・遺伝子と生体防御機構を説明できること、(5)ゲノム・遺伝子と脳神経発生を説明できる、(6)ゲノム・遺伝子と循環器系などの生命システムを要約できるようになることである。これらの到達目標は、医学科教育プログラムの科学的思考、医学知識と問題対応能力の習得につながる。
[実務経験のある教員による授業科目の概要]
これまで生物学や生命科学に関する講義や実習を行ってきた経験を活かして、受講する学生が生命体の設計図であるゲノム・遺伝子という視点から生命科学を理解できるようになるような講義を行う。
[評価方法]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 80  %講義で学習した生命現象をゲノム、遺伝子を基盤とした生命システムとして理解しているかを総括的に問うことで学習深度を評価する  
2小テスト/レポート 10  %講義の最後に小テストを行い、講義で学んだ生命現象の意義やその分子基盤の習得度を形成的に確認する 
3受講態度 10  %講義資料を配布するが、その内容を生物学の観点から理解するためには、学生が講義に出席し生命現象を説明できるようになることが極めて重要であるので、受講態度や積極的な質疑応答や議論を重視する 
[教科書]
(未登録)
[参考書]
  1. 中村祐輔, これからのゲノム医療を知る : 遺伝子の基本から分子標的薬,オーダーメイド医療まで 改訂新版, 羊土社, ISBN:9784758120043,
    (2009年出版)

  2. 工藤佳久, もっとよくわかる!脳神経科学 : やっぱり脳はスゴイのだ!, 羊土社, ISBN:9784758122016,
    (2013年出版 実験医学, 別冊)

  3. 井村裕夫, 進化医学 : 人への進化が生んだ疾患, 羊土社, ISBN:9784758120388,
    (2013年出版)

  4. 安孫子宜光, 医歯薬系学生のためのビジュアルゲノム科学入門, 日本医事新報社, ISBN:9784784931927,
    (2007年出版)

  5. 山本卓, 佐久間哲史, ゲノム編集実験スタンダード : 完全版 : CRISPR-Cas9の設計・作製と各生物種でのプロトコールを徹底解説, 羊土社, ISBN:9784758122443,
    (2019年出版 実験医学, 別冊)

  6. 山本卓編, ゲノム編集入門 : ZFN・TALEN・CRISPR-Cas9, 裳華房, ISBN:9784785358662,
    (2016年出版)

  7. 服部成介, 水島-菅野純子著, よくわかるゲノム医学 : ヒトゲノムの基本から個別化医療まで 改訂第2版, 羊土社, ISBN:9784758120661,
    (2016年出版)

  8. Sean B. Carroll, Jennifer K. Grenier, Scott D. Weatherbee, DNAから解き明かされる形づくりと進化の不思議, 羊土社, ISBN:4897062934,
    (2003年出版)