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授業科目名 心理学への誘い
分類・系統社会科学 心身・芸術系
時間割番号 CAS023 A
担当教員名 小澤 理恵子
開講学期・曜日・時限 前期・月・II 単位数 2
<対象学生>
100名程度の受講者数
<授業の目的>
心理学をはじめて学ぶ学生が、心理学の歴史をたどり、多様な心理学領域でこれまで行われてきた研究内容、ならびに研究に基づく知見を理解し、そこで得た知識を自己理解や自らの日常生活の向上、また、社会的な問題解決に活用できる力を身につけることを目的とする。
<到達目標>  到達目標とは
心理学の研究に基づく知見を概念的に理解することにとどまることなく、具体的な事象について概念や知識を用いて説明できること。
学習内容を課題解決方法として用いることを構想し、課題解決を提案できる実践的応用力を獲得することを最も高い目標とする。
学習事項を正確に再現したり確認できることは中程度の目標である。
具体的には、以下の内容を目標とする。
1 こころの捉え方の変遷、こころの理論のパラダイムシフトについて筋道立て説明し、記述できる。
2 人間の感覚・知覚研究から得られた知見を具体的な事例を根拠に示しながら説明し、記述できる。さらに、知覚研究の知見を絵画表現の理解に応用し、説明できる。
3 学習理論のメカニズムを具体的な実験例に基づいて説明し、記述できる。さらに、学習理論を応用し、行動療法のメカニズムや内容を、具体的に説明できる。
4 無意識の構造や機能を、理論および具体的事例から説明できる。また、無意識について学習で得られた知見を、自己理解に活用できること、また、日常生活の事象や具体的な事例に当てはめて説明し、記述することができる。
5 環境が個人の行動、態度や判断に与える影響を、社会心理学の実験事例において理解し、説明できる。また、日常生活など身の回りに起こる事象や、社会的事象について、学習内容を活用して説明し、記述できる。さらに、社会的な課題解決に向けて、社会心理学の知見や理論をもとに課題解決の方法を構想し、表現し、具体的に提案できる。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー(能力・資質)>
No.コンピテンシー(能力・資質)説明 
1教養多様な知識の獲得単位を取得した教養教育科目の概要と、重要な基礎的事項を説明できる。
2様々な学問分野の考え方当該科目の学問分野(人文・社会・自然・健康科学等)の考え方を説明できる。
3汎用能力2・情報リテラシー情報収集力図書館やインターネットなどから多様な文献や資料を入手できる。
45・問題解決力省察力取り組みを評価し、解決方法や計画を改善できる。
<授業の方法>
1 授業実施の形態は、基本的に「ライブ型」とする。教員がZoom あるいは Teamsにより、毎回同時双方向で学生にライブ講義を配信する。
2 授業前に、Moodle上に、講義で使用する資料をアップロードし、受講者はそれを参照しながら授業を受ける。
3 授業後に、Moodle上に、授業内容に関する小テスト、あるいは小レポート課題をアップロードする。受講者は決められた期日までに提出を行い、次回以降の授業時に、小テストあるいは小レポート等についての解説を行う。
4 心理テスト等を実施し、学習内容に結びつけて解説する。Zoomの投票機能を用いて質問に回答する機会を設け、結果を共有して学習内容の理解を深める。
5 レポート発表などの発表活動を取り入れて、表現方法の工夫や、適切な伝達力を身につけ、また、他者とのやり取りによって相互啓発的に学習内容の理解を深め、興味関心を広げる。
6 授業内容について質問がある場合は、授業中あるいは授業終了前に質問を受け付け、解説を行う。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 80  %全ての授業後に、小テストの実施、あるいは小レポート課題を出す。小テストは学習内容理解の程度を評価する。小レポートは学習内容を応用・発展させたり、考察する力を評価する。小レポートとは別に、中間レポート、および、期末レポートを課す。受講者は自ら課題設定を行い、情報収集およびその結果の整理、考察を行う。これにより課題探求および解決力を評価する。 
2発表/表現等 20  %レポートについて発表する。発表に際してはパワーポイント資料等を作成して発表し、質疑応答を行い的確・適切に伝達する。また、発表の聞き手も、積極的に質問や感想を発表する。表現力、コミュニケーションへの積極的態度を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
心理学の基本的な学習を中心とした講義内容です。
授業中に配布する資料の熟読、授業内容を自らの体験や社会的事象、また社会的課題と結びつけて理解し、活用する力を身につけることを目指して受講することを望みます。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 板口典弘, 相馬花恵編著, 心理学入門 : こころを科学する10のアプローチ, 講談社, ISBN:9784061548084,
    (2017年出版 ステップアップ心理学シリーズ)
<授業計画の概要>
第01回 オリエンテーション 心理学の研究領域・科学としての心理学について
    講義資料を再読して復習。また次回の授業内容の資料部分を読み予習を行う。
 
第02回 心理学の研究方法  方法論の特徴 
    講義資料を再読して復習。また次回の授業内容の資料部分を読み予習を行う。
  
第03回 心理学研究の流れ1 精神物理学・ゲシュタルト心理学
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第04回 心理学研究の流れ2 ゲシュタルト心理学・知覚心理学の基礎と応用
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第05回 心理学研究の流れ3 行動主義心理学の基礎
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第06回 心理学研究の流れ4 行動主義心理学の応用
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第07回 中間レポートの発表
    各自作成のレポートをグループにわかれて発表し、質疑応答などを行う。

 

第08回 心理学研究の流れ5 精神分析学 フロイトの理論を中心として
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第09回 心理学研究の流れ6 精神分析学およびユングの理論   
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第10回 心理学研究の流れ7 ユング理論の応用
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第11回 社会心理学1    集団と個人の関係 (同調とその背景) 
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第12回 社会心理学2    状況が個人に与える影響(服従実験とその応用)    
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第13回 社会心理学3    状況が個人に与える影響(役割行動とその応用)
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第14回 社会心理学4    文化と個人(文化間比較の研究)
    講義内容の不明点を整理し、自ら調べ補充。また次回の授業内容の資料部分を読み
    予習を行う。

第15回 各自作成のレポートをグループにわかれて発表し、質疑応答などを行う。
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
(A) 技術者の責務の自覚
 様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。