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授業科目名 光る分子の科学
分類・系統自然科学 科学系
時間割番号 CAN023
担当教員名 佃 俊明
開講学期・曜日・時限 前期・月・II 単位数 2
<対象学生>
1〜4年
<授業の目的>
「21世紀は光の世紀」である。近年、太陽電池をはじめとした光(太陽光)を利用したエネルギー変換・貯蔵や、省エネルギーの照明、ディスプレイ開発が進められている。
この講義では発光を示す化合物に焦点を当て、分子が発光する仕組みや分光法について科学的に理解すると共に、工業製品などへの応用の面から、この「光の世紀」にどのように寄与できるかを考えていく。
<到達目標>  到達目標とは
・多様な知識:「発光現象」を中心とした光の性質について、重要な基礎的事項を説明できること。
・様々な学問分野の考え方:「発光現象」を通して、文系、理系の学生問わず、一般的な自然科学の考え方を説明できること。
<本授業科目による獲得・涵養が特に期待されるコンピテンシー(能力・資質)>
No.コンピテンシー(能力・資質)説明 
1教養多様な知識の獲得単位を取得した教養教育科目の概要と、重要な基礎的事項を説明できる。
2様々な学問分野の考え方当該科目の学問分野(人文・社会・自然・健康科学等)の考え方を説明できる。
3汎用能力3・数量的リテラシーさまざまな情報を統計学的手法などにより、数理的に表現・分析できる。
44・論理的思考力情報を多面的・客観的にとらえ、筋道を立てて根拠を示しながら説明できる。
<授業の方法>
・履修者の関係で、オンライン(zoom)での講義を行う可能性がある。
・主にスライドを用いて講義を進めていくが、理解を深めるために随時演示実験を交える。
・講義終了後にミニレポートを書くことで、授業内容の理解を確認する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 45  %論述式の試験を行ない、授業内容の理解度を評価する。 
2小テスト/レポート 45  %講義後にミニレポート提出をしてもらい、授業内容の理解度を評価する。 
3受講態度 10  %授業への参加態度を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
「発光」というと身構えてしまうかもしれませんが、「蛍の光」や「ペンライト」に魅せられる人は多いと思います。そこを出発点に「なぜ光るのだろう?」という少しの疑問を持って講義に臨んでもらえればと思います。
参考書の購入は必須ではありませんが、内容に興味のある学生やこれから先、発光に関係する研究をしたい等、考えている学生は、自分で勉強するために購入しても損はないと思います。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 長村利彦, 化学者のための光化学, 講談社, ISBN:4061543679
  2. 井上晴夫・高木克彦・佐々木政子・朴鐘震, 光化学I(基礎化学コース), 丸善, ISBN:462104656X
  3. 佐々木 陽一・石谷 治他, 金属錯体の光化学 (錯体化学会選書2), 三共出版, ISBN:4782705522
<授業計画の概要>
第01回 プロローグ 〜発光とは何か
第02回 光とエネルギー
第03回 発光のメカニズム 〜蛍光とりん光
第04回 化学発光 〜蛍の光とルミノール反応
第05回 物理発光
第06回 発光の測定I 〜分光学
第07回 発光の測定II 〜発光寿命と量子収率
第08回 有機物の発光 
第09回 金属錯体の発光I 〜電子の動きと発光の関係
第10回 金属錯体の発光II 〜りん光発光材料へのプロセス
第11回 金属錯体の発光III 〜構造による発光色のコントロール
第12回 発光を利用した工業製品I 〜有機EL
第13回 発光を利用した工業製品II 〜レーザー、蓄光材料
第14回 発光の新たな利用方法を目指して 〜発光性クロミズム
第15回 総括評価・まとめ
<JABEEプログラムの学習・教育目標との対応>
《土木環境工学科》
(A) 技術者の責務の自覚
 様々な知識を修得し、技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、および技術者の社会に対する責任を理解して、これを説明することができる。