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授業科目名
担当教員
微分積分学II
宮原 大樹
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TPC102 K 2 習熟度別 1 後期 木/水 V/III
[概要]
工学を学ぶ上での基礎知識として、微分積分学を学習する。本科目では多変数関数、主として2変数関数に対する微分学および積分学の理論と応用を扱う。授業では微分積分の基本的な考え方の理解と計算能力を身に付けることを中心課題とする。
[具体的な達成目標]
微分積分に関する基本的な概念を説明することができる。
・2変数関数の極限値および連続性の定義を説明することができる。
・偏微分係数の意味を説明することができる。
・全微分の意味を説明することができる。また、偏微分との違いを説明することができる。
・2変数関数のグラフ上の点における接平面の意味を説明することができる。
・陰関数および陰関数定理の意味を説明することができる。
・2変数関数の極値および条件付き極値の定義の意味を説明できる。
・2重積分の定義の意味を説明することができる。
・広義2重積分の定義を説明することができる。

具体的な2変数関数の偏導関数、重積分を計算することができる。また、それらを応用問題の解決に利用することができる。
・2変数関数の極限値について調べることができる。
・種々の微分公式を用いて、具体的な2変数関数の偏導関数を計算することができる。
・2変数関数の全微分を計算することができる。
・2変数関数のグラフ上の点における接平面を計算することができる。
・陰関数定理を用いて、曲線から定まる陰関数の導関数を計算することができる。
・高次偏導関数を計算することができる。
・2変数関数のマクローリン展開およびテイラー展開を計算することができる。
・高次偏導関数を用いて、2変数関数の極値を求めることができる。
・ラグランジュの未定乗数法を用いて、2変数関数の条件付き極値を求めることができる。
・2重積分の値を、累次積分を用いて計算することができる。
・変数変換を用いて、2重積分の値を計算することができる。
・立体の体積、曲面の面積を求める2重積分の式を立てることができる。
・広義2重積分の値を計算することができる。
[必要知識・準備]
微分積分学Iの内容を前提とする。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 45  %筆記試験により知識の定着度と計算力を測る。なお、講義資料や電卓の持ち込みは不可とする。 
2試験:中間期 45  %筆記試験により知識の定着度と計算力を測る。なお、講義資料や電卓の持ち込みは不可とする。 
3受講態度 10  %各クラスの評価基準により、学習意欲や受講態度を総合的に評価する。 
[教科書]
  1. 山梨大学工学部基礎教育センター, 理工系学部のための 微分積分学テキスト, 学術図書出版, ISBN:978-4-7806-0311-8
  2. 西郷達彦・佐藤眞久・宮原大樹 共著, 要点付き演習書 微分積分学 ―自力で解くための実力養成問題集―, 学術図書出版, ISBN:978-4-7806-0446-7
[参考書]
  1. 高木貞治, 解析概論, 岩波書店, ISBN:4000051717
  2. Serge Lang, A First Course in Calculus (Undergraduate Texts in Mathematics), Springer, ISBN:978-0-387-96201-6
[講義項目]
 1 2変数関数とその極限
 2 2変数関数の連続性
 3 偏微分と全微分
 4 合成関数の偏微分
 5 高次偏導関数とテイラー展開
 6 陰関数定理
 7 2変数関数の極値
 8 中間評価(中間試験及び解説)
 9 2変数関数の条件付き極値
10 2重積分の定義
11 累次積分
12 変数変換を用いた2重積分の計算法(1)1次変換
13 変数変換を用いた2重積分の計算法(2)一般の変数変換
14 2重積分の応用(立体の体積、曲面の表面積、広義2重積分)
15 期末評価(期末試験及び総括)

授業の進行度により、授業項目や中間評価の時期を変更することもある。
[教育方法]
習熟度別にクラスを編成し、習熟度に応じた授業を実施する。
授業は微分積分学の考え方の理解と計算能力の向上を目的とし、習熟度が上がるにつれて、授業の中心は前者に重きを置く。
・授業は講義形式で行い、板書やスライドを使いながら、微分積分学の考え方について説明する。
 特に定義や定理の意味を、具体例を挙げながら解説する。
・授業中に計算練習の時間を(可能な範囲で)とり、計算力を養う。
・定期的にレポート問題を課し、授業内容の確認を促す。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
(B) 技術者としての知的基盤の形成
 科学技術における基礎としての数学、自然科学、情報処理能力を身につけ、知的基盤を形成して、これを応用することができる。
[その他]
授業の予習・復習には教科書、要点付き演習書、eラーニング上にあるビデオ教材を利用してください。講義で疑問に思ったことがありましたら、オフィスアワーに担当教員の研究室を訪ね、質問をしてください。定期試験の過去問などについては、以下のURLを参照してください。
http://www.ccn.yamanashi.ac.jp/~kyamaura/examination/index.html

学生の皆さんが自習できる場所として、共創学習支援室(フィロス)が工学部工業会館2階に設置されています。フィロスには専任の先生が在室しており、皆さんの質問に対応します。自習するときや質問があるときは、気軽にフィロスを利用してください。

土木環境工学科において、本科目は以下のような位置づけである。
微分積分学I →「微分積分学II 」→ 微分方程式II