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授業科目名
担当教員
電力発生工学
小川 覚美
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TEE325 2 (未登録) 3 後期 I
[概要]
 概要: 本講義は電気主任技術者の資格を得るために開講されている科目であり,卒業認定には関係しないので注意すること。本講義を含む必要な単位を修得すれば,実務経験のみで1種から3種の電気主任技術者の資格を習得できる。1種では試験による合格者が年間150人程度という難関試験である。
今日の生活様式の中での電気エネルギーの消費パターンについて理解し、電力需要に見合った電気エネルギーの発生方法について学ぶ。水の持つ位置のエネルギーを水車を使って電気のエネルギーに変える水力発電、石油や石炭等の化石燃料が持つ化学的なエネルギーをボイラー、タービンを使って電気のエネルギーに変える火力発電、風のエネルギーを風車を使って電気のエネルギーに変える風力発電など様々な方法で電気エネルギーを発生を発生させることが出来る。これらの電力発生の原理や具体的な方法、設備などについて学ぶ。
 目標: 流体に関するベルヌーイの法則、熱力学、などの知識を基に電気エネルギーを発生させる発電所の構成や電力発生の原理を理解すること、電力発生のための発電設備の主なものの役割を理解する。
[具体的な達成目標]
(1) 電気エネルギーを発生させる原理を説明できる。
(2) 電気エネルギーを発生させる具体的な方法として水力発電、火力発電、原子力発電、およびその他の発電方法、発電所の構成、各設備の機能等を説明できる。
(3) 水力発電の基礎となる水力学、火力発電の基礎となる熱力学を説明できる。
[必要知識・準備]
発電機で電気を発生させる基本原理は、ファラディの電磁誘導の法則である。従って電気機械の中でも、同期発電機や変圧器の原理、電磁気学の基本的な知識は十分に理解していることが必要である。水の位置のエネルギーが運動のエネルギーに変えられ水車を回すことの基本に力学の知識が当然求められる。火力発電の原理を理解してゆくためには熱力学を避けて通れない。水の性質、石炭や石油の基本的な性質も知っていることがエネルギー変換の原理を理解する上で多いに参考になる。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 70  %水力、火力発電、原子力発電及びその他の発電方式に関連した事項を整理して理解しているかを評価する。 
2試験:中間期 20  %水力、火力発電に関連した事項を理解しているかを評価する。 
3小テスト/レポート 10  %講義の理解度を確認する。 
[教科書]
  1. 新井芳明、有富正憲、岡本裕生、粉川昌巳、菅谷光雄, 基礎シリーズ 電力技術入門, 実教出版, ISBN:9784407031812
[参考書]
  1. 吉川榮和、垣本直人、八尾健, 発電工学, 電気学会, ISBN:9784886862983
[講義項目]
 1.エネルギー変換と各種の発電方法
 2.水力発電の概要
 3.水資源、水力学
 4.水車(1)
 5.水車(2)、水力発電所
 6.火力発電(1):発電の原理、熱力学、カルノーのサイクル、ランキンサイクル
 7.火力発電(2):再熱サイクル・再生サイクル、火力発電の燃料・発熱量、燃焼装置・ボイラ
 8.火力発電(3):蒸気タービン・復水器・タービン発電機、火力発電の効率
 9.火力発電(4):火力発電所の運転、ボイラの制御、ガスタービン、中間評価
10.火力発電(5):複合サイクル
   原子力発電(1):原子核の結合エネルギー、核分裂エネルギー、核融合エネルギー
11.原子力発電(2):原子炉の構造、軽水炉(PWR,BWR,ABWR)
12.原子力発電(3):その他の発電用原子炉、原子炉の炉心燃料管理、プラントの制御方式
13.原子力発電(4):原子力発電所の安全性、核燃料サイクル
   再生可能エネルギーや新エネルギーによる発電(1):太陽光発電
14.再生可能エネルギーや新エネルギーによる発電(2):風力発電、地熱発電
15.総括評価:まとめ
[教育方法]
教科書、参考書、プリント等を適宜使用して講義を行う。毎回講義の終わりに演習問題に取り組み、理解度を確認する。また、課題を与え、レポートの提出を行う。
Zoomによるライブ型の授業と、MicrosoftStreamによるオンデマンド型の授業を組み合わせて行う。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)