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授業科目名
担当教員
水理学第三
宮沢 直季
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TCE307 2 (未登録) 3 前期 IV
[概要]
水理学は水に関する力学であり,水に関連する構造物の調査・計画・設計・管理などの実務に必須の学問である.また,総合河川学,水文学などの応用工学を学ぶ前に履修すべき重要な授業科目である.本科目では,管路・開水路流れの具体的現象について学習する.
[具体的な達成目標]
(1)平均流速を用いた基本方程式,摩擦抵抗に関する実用的な公式,管内の摩擦以外の水頭損失を用いて管路内の流速,圧力を計算できる.
(2)サイフォン,分岐管・合流管などの応用的な管水路の流量,流速,仕事量を計算できる.
(3)開水路の流れの基本方程式,水頭損失に関する公式を用いて開水路内の流速,水深を計算できる.
(4)限界水深・限界勾配の概念を説明でき,それらを用いて流れを判定することができる.
(5)勾配などが変化する流れの水面形方程式を理解し,水面の変化を計算できる.
[必要知識・準備]
大学1年生までの微分・積分学の意味とその活用方法,質点力学の基礎に関する知識がないと受講が困難である.また,水理学及び演習第一,水理学第二が理解できており,単位を取得していることが望ましい.加えて,授業前の予習(考え方),授業後の復習(計算方法)をしっかり行うことが必要である.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 45  %授業内容の理解度を評価する 
2試験:中間期 45  %授業内容の理解度を評価する 
3小テスト/レポート 10  %授業内容の理解度を評価する 
[教科書]
  1. 玉井信行・有田正光 共編, 大学土木 水理学 改訂2版, オーム社, ISBN:978-4274216732
[参考書]
  1. 内山雄介, ゼロから学ぶ土木の基本 水理学, オーム社, ISBN:978-4274213205
  2. 本間仁, 標準水理学 改訂3版, 丸善, ISBN:978-4621028032
  3. 二瓶泰雄ほか, 土木の基礎固め 水理学, 講談社, ISBN:978-4-06-156572-2
[講義項目]
以下の項目を15回で講義する.2〜7までの内容(管水路の流れ)の中間期試験を行い,9〜14までの内容(開水路の流れ)の期末期試験を行う.
  1.イントロダクション
  2.平均流速を用いた基本方程式
  3.摩擦抵抗に関する実用的な公式
  4.管内の摩擦以外の水頭損失
  5.サイフォン
  6.分岐・合流管
  7.管内の流水による仕事量
  8.総括評価:まとめ(中間期試験)
  9.開水路流れの基本方程式
 10.流れの中での水頭損失(単断面水路,複断面水路)
 11.限界勾配
 12.一様水路の不等流と水面形
 13.勾配の変わる流れと植物群落をもつ水路流れ
 14.自然河川での定常流の計算
 15.総括評価:まとめ(期末期試験)
予習:次回の講義内容と関連する教科書のページを読み、その考え方を予習する。
復習:授業で行った例題と演習問題(教科書の演習問題)をもう一度解き、計算方法を理解する。
[教育方法]
前回の授業の理解度を問うために、ほぼ毎回小テストを行い、その後で小テストの解説を行う。約45分の講義を行い、その後で理解を深めるために演習問題を解く。付加的にレポートを課すことがある.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
《土木環境工学科》
(C) 専門基礎学力
 土木材料・力学一般、構造工学・地震工学、地盤工学、水工水理学、交通工学・国土計画、土木環境システムの基礎を理解して、これを説明することができる。
(F) 問題の把握および専門知識の応用力
 基礎科目で習得した知識・技術を課題探究、問題解決に応用することができる。
[その他]
本授業の科目は、以下のような位置づけである。
水理学及び演習第一、水理学第二、土木環境科学実験 → 水理学第三 → 水文学、総合河川学