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授業科目名 環境保全学
時間割番号 LEV352
担当教員名 坂本  康
開講学期・曜日・時限 後期・水・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
自然と人間社会との共生を可能とするために必要となる「自然に配慮した保全計画の立案技能」の習得に向け、環境保全に関連する重要な事項を学ぶ。これらを通じ、環境保全の方法を検討できる能力を身につける。具体的には、自然環境保全のために人間社会が行っている環境保全の方法(制度・技術)、これらに関係する実社会での例などについて学ぶ。
<到達目標>
下記の能力を身につけることを目標とする。
・人間社会が自然に与える影響を最小化するための計画手法・制度・技術の基本的考え方を説明できる。
 これにより、環境科学科の学位授与方針のPS1、PS2およびPS4に対応した専門知識・スキルを身につける。
<授業の方法>
・講義
・一部演習
→2020年9月3日修正
・zoomを用いたライブ型で行います。
・資料の提示、課題の提示などで、moodleを併用します。
・その他、連絡事項はcns、moodleなどでお伝えします。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %一定以上の出席者のみに試験を行う。後半の内容について、理解度と応用力を評価するために記述式試験を行う。到達目標に示した項目に対する基本的理解度と論理性を評価する。 
2試験:中間期 40  %一定以上の出席者のみに試験を行う。前半の内容について、理解度と応用力を評価するために記述式試験を行う。到達目標に示した項目に対する基本的理解度と論理性を評価する。。 
3小テスト/レポート 20  %毎回提出する授業報告書により、理解度等を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・高校理科のさまざまな科目の基本知識が必要である。また、大学で習う地球科学、物理、化学、生物学に関係する科目の知識も必要になる。
・質問等は授業時間外も適宜受け付ける。
・次回の授業に向けて予習課題が出されることもある。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
下記の内容の授業を行い、各回の内容を説明できることを各回の到達目標とする。

第1回:環境保全の背景と概要
授業内容:環境問題の構造、制度と技術(処理法の原理)
第2回:環境保全のための国内の制度
授業内容:環境基本法と関連する個別法、規制の種類(土地利用、個々の環境要素、特別なモノ、環境アセスメント)、基準値の対象物質・考え方(毒性とリスク)、各種基準(環境基準等、基準間の関係)
第3回:環境保全のための国際的条約等
授業内容:生物多様性条約、ラムサール条約、バーゼル条約など
第4回:上水道
授業内容:上水道の種類、計画、水処理の流れ、現在の問題点
第5回:下水道
授業内容:下水道の種類、計画、水処理の流れ、現在の問題点
第6回:廃棄物
授業内容:廃棄物の定義と種類(一般廃棄物と産業廃棄物)、処理・処分の流れ、現在の問題点
第7回:環境管理
授業内容:環境管理の手法(ISO14000シリーズ、LCA、暴露アセスメント、PRTR)、環境汚染の実例(ダイオキシン、土壌・地下水汚染など)

第8回:前半部分の総括および試験

第9回:環境影響評価の制度-1
授業内容:環境影響評価の制度の歴史と背景、日本の環境影響評価法の対象
第10回:環境影響評価の制度-2
授業内容:日本の環境影響評価法の手続き(配慮書、方法書、準備書、評価書、スクリーニング)、「基本的事項」、山梨県環境影響評価条例(「法」との相違点‐分類等)
第11回:環境影響評価の技術-1
授業内容:騒音・振動の評価(人間の感じ方による評価であること)、大気汚染の評価
第12回:環境影響評価の技術-2
授業内容:生態系の評価、景観などの評価
第13回:学生による環境影響評価-1
授業内容:学生による環境影響評価の事例の発表(前半)および環境影響評価の文書の見方
第14回:学生による環境影響評価-2
授業内容:学生による環境影響評価の事例の発表(後半)および環境影響評価の限界

第15回:後半部分の総括及び試験
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
本授業では、授業担当者が公的審議会等で得た知識・経験を授業の中で活用する。特に、後半には、山梨県環境影響評価等技術審議会の委員として、環境影響評価の実例の検討を通して得られた経験を反映させる。