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授業科目名 法律学講読II
時間割番号 EES224
担当教員名 森元 拓
開講学期・曜日・時限 後期・木・III 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
本年度は近代日本の法思想のうち、戦前昭和期の法思想史について講義する。近代日本が西洋からどのように法思想を継受し、それをどのように変容したのか、という点に留意しつつ、戦前日本の法思想の特徴を抽出したい。
<到達目標>
(1) 法学の基本概念や法思想史の基本について理解する。
(2) 日本の近代化・西欧化について理解する。
(3) 戦前の日本の法思想について理解する。
<授業の方法>
状況にもよるが、対面での開講を考えている。実際にどのような形で開講するかはcnsに掲示するので、cnsを注意して見ておいてほしい。
なお、仮に遠隔講義で行うことになった場合には、moodleに音声ファイル(mp3形式)とレジュメ(doc形式)をuploadし、各自、これらをdownloadして聴講する形式になる。
いずれにしても、成績評価は、期末のレポートによって行う。レポートの詳細については、授業中に指示する。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 100  %授業に関連するレポートを課する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
受講に際しては、法学や法思想史に関する知識は必要ないが、戦前日本の政治史や法思想、社会思想、または近代西洋の哲学・社会思想などに興味・関心がないと、受講するのは苦痛に感じるかもしれない。
単位充足のためではなく、本講義のテーマに興味関心のある者の受講を希望する。
<テキスト>
  1. 必要に応じて、授業の中で適宜指示する。
<参考書>
  1. 大野達司、森元拓、吉永圭, 近代法思想史入門: 日本と西洋の交わりから読む, 法律文化社, ISBN:978-4589037664
  2. 川口由彦, 日本近代法制史 (新法学ライブラリ), 新世社, ISBN:978-4883842131
<授業計画の概要>
以下の授業を計画しているが、受講者の問題関心や興味に基づいて柔軟に対応したい。

1.イントロダクション
2.近代日本の法思想の特徴
3.日本的全体主義思想(1) ―北一輝の法思想
4.日本的全体主義思想(2) ―筧克彦の法思想
5.天皇機関説事件の法思想
6.国体憲法学派と美濃部達吉
7.新体制と総力戦
8.国家総動員法の法思想 ―黒田覚と佐々木惣一の論争
9.戦時統制と国民生活
10.非常大権と国家緊急権
11.権威と御稜威 ―大串兎代夫の法思想
12.法は政治の矩 ―尾高朝雄の法思想
13.占領体制と新憲法
14.宮澤俊義の八月革命説とノモス主権論争
15.まとめ