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授業科目名 量子力学
時間割番号 EEN301
担当教員名 長島 礼人
開講学期・曜日・時限 前期・火・I 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
目に見えない原子や電子などのミクロレベルでは我々の直観と反する現象が数多く存在する。このような現象を理解するために量子力学の基礎的概念やその数学的記述法を学ぶ。
<到達目標>
1.光や物質の波動性と粒子性の意味について説明できる。
2.シュレーディンガー方程式と波動関数の意味について説明できる。
3.1次元問題に関するシュレーディンガー方程式の解を求めることができる。
4.3次元問題に関するシュレーディンガー方程式の解の概要を説明できる。
5.量子力学の一般的な枠組みを説明できる。
<授業の方法>
講義形式で行う。宿題(その回の到達目標に関連した問題)を課す。宿題レポートの提出は次回授業の開始時とする。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 60  %下記<授業計画の概要>に記す各項目に関連する基礎的な問題に答えられる。 
2試験:中間期 25  %下記<授業計画の概要>に記す1-7の項目に関連する基礎的な問題に答えられる。 
3小テスト/レポート 15  %宿題レポートを提出する。この提出を、その回の「授業に出席した」ことの必須要件とする。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
講義を聴くだけでなく,自分の手を動かして学習することが大切です.宿題はそのための一つの手段です.
<テキスト>
  1. 松下栄子, 量子論のエッセンス, 裳華房, ISBN:978-4-7853-2828-3
<参考書>
  1. 猪木慶治・河合光, 基礎量子力学, 講談社, ISBN:978-4-06-153240-3
<授業計画の概要>
1.量子としての電子:量子論が必要な電子に関する実験事実を説明できる。
2.量子としての光:量子論が必要な光に関する実験事実を説明できる。
3.量子の確率的挙動:電子や光について粒子性と波動性の共存を理解し、存在確率の考え方を説明できる。
4.不確定性関係:位置と運動量についての不確定性関係を説明できる。
5.量子の運動方程式:存在確率と波動関数の関係を説明でき、シュレディンガー方程式が書ける。
6.自由粒子の運動:自由粒子に対するシュレディンガー方程式が解ける。
7.中間評価・まとめ
8.井戸型ポテンシャル:1次元の井戸型ポテンシャルに関するシュレディンガー方程式が解ける。
9.山型ポテンシャル:1次元の山型ポテンシャルに関する解から、反射率・透過率が計算できる。
10.調和振動子:1次元の調和振動子に関するシュレディンガー方程式が解ける。
11.中心力場の中の粒子:3次元中心力場の解から、軌道角運動量について説明できる。
12.水素原子:水素原子のエネルギー準位の説明ができる。
13.量子力学の一般的性質:線形代数との関係を理解し、調和振動子に関する別の解法を説明できる。
14.角運動量とスピン:角運動量に関する交換関係からスピンの意味を理解し、説明できる。
15.総括評価・まとめ