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授業科目名
精神神経医学 実習
担当教員
鈴木 健文
時間割番号
単位数
履修年次
期別
DMG507 2 4,5 通期
[学習目標]
一般学習目標(GIO):
  精神障害の診断,治療,社会復帰ならびに精神的well-beingの増進に寄与できる医師となることを目標とする。そのための知識,技能を習得するばかりでなく,患者の尊厳を尊重し,ニーズを的確につかんだ上で治療する態度を十分身につけるようにする。また,精神疾患の生物学的側面,心理的側面,社会的側面を総合的に把握できるようにする。
 臨床実習に際しては,患者の個人的秘密は固く守り,患者や家族のことを考え,不快の念を与えないようにする。

学習行動目標(SBO)
 教官と一緒に外来・入院の患者診療にあたり,該当患者について,教官の指導のもとに,診療法,検査法,診断,治療方針などを学ぶ。学習内容の主な点は以下の通りである。
[授業計画
実習スケジュールの詳細は手引きを参照すること。

集合時間・集合場所
 午前8時30分,集合場所は精神科病棟
 但し第1週月曜日が休日の場合は火曜日午前8時30分病棟に集合すること。

実習内容
(1)診察:
 主として患者との面接により,患者の精神的現在症を正確に把握し記載できるようにするとともに,経過を観察する。
 必要に応じて身体的所見,とくに神経学的所見をとる。
(2)検査:
 各種心理検査の目的・実施・評価方法など。
(3)治療:
 向精神薬の使い方。
 精神療法,心理社会療法など。
(4)患者の社会復帰についての検討:
 カンファレンスに参加して,積極的に議論に参加する。
(5)学外関連病院実習での見学:
 精神科リハビリテーション,精神保健福祉法,多職種による精神科チーム医療に関する理解を深める。

 以上を通して,これまでに習得した診断や治療に関する知識を診療で実践する。
 また,実習時間帯における病棟行事に参加し,チーム医療のあり方も学ぶようにする。
[到達目標]
担当症例の診療,外来診療見学を通じて,代表的な精神疾患の診断,治療(薬物療法,心理社会療法)について理解する。
「不安・抑うつ」「もの忘れ」などの臨床徴候に遭遇した際に,適切な問診および身体的診察を行い,必要な追加検査や鑑別診断について挙げ,説明するスキルを身につける。
学外関連病院実習により,精神科リハビリテーション,精神保健福祉法,精神科チーム医療を体験し理解する。
コンサルテーション・リエゾン精神医学の実際を体験する。

上記に加えて,この実習を通じて,専門性をもった医師がもつべきコミュニケーションスキル,情報リテラシー,数量的リテラシー,論理的思考力,問題解決力を身につけることを目標とする。
[実務経験のある教員による授業科目の概要]
医師として豊富な実務経験のある教員(精神保健指定医)が、実践的教育を行っている。
[評価方法]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 20  %担当症例のレポート 
2受講態度 40  %実習への積極的参加 
3発表/表現等 40  %カンファレンスでの発表、口頭試問 
[教科書]
  1. 野村総一郎ほか編, 標準精神医学 第7版, 医学書院,2018
  2. 加藤進昌ほか編, text 精神医学 改訂4版, 南山堂,2012
  3. 大熊輝雄, 現代臨床精神医学 改訂第12版, 金原出版,2013
  4. 井上令一 (監修), 四宮滋子 (翻訳), 田宮 聡 (翻訳), カプラン臨床精神医学テキスト DSM-5診断基準の臨床への展開 第3版, メディカルサイエンスインターナショナル,2016
[参考書]
  1. DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引き, 医学書院,2014
  2. ICD-10 精神および行動の障害 新訂版, 医学書院,2005
  3. 精神・心理症状学ハンドブック 第3版, 日本評論社,2013