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授業科目名
担当教員
材料力学I
伊藤 安海
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TME107 2 (未登録) 1 後期 II
[概要]
 材料力学は,作用している部材に生じる内力や変形状態を解析し,その強さ,剛性,安定性を理論と実験の両面から明らかにする学問である.
 本講義では,一様断面の棒部材を主として取り上げ,これに引張荷重,圧縮荷重,ねじりモーメント,およびはりに曲げ荷重が作用した場合の部材内部に生じる応力や変形について説明する.これらを理解することにより,機械や構造物を設計する場合には,部材が破壊しないように十分な強さを持ち,過大な変形を起こさないような軽量で適切な剛性を備え,また常に形態の安定性を保持できるように,部材の寸法や形状を設計できることを目指す.
 また,材料力学が地域の活動に貢献している事例として山梨県警科学捜査研究所の活動紹介も行う.
※ 本授業科目は、「COCコース別専門科目」
[具体的な達成目標]
1.材料力学の基本原理である,応力とひずみの概念を説明できる.
2.物体の弾性と塑性の機械的性質を記述できる.
3.一様断面の棒部材を主として取り上げ,これに引張荷重,圧縮荷重,ねじりモーメント,およびはりに曲げ荷重が作用した場合の部材内部に生じる応力や変形を算出できる.
4.材料の強度及び機械を安全に設計するための許容応力と安全率の考え方を説明することができ,実際の構造計算に活用できる.
5.以上の内容を基礎に,講義内容を実際の問題に応用して考える能力を養うことができる.
[必要知識・準備]
『基礎教育』部門に相当する科目の中で特に「数学(微積分学)」と「物理(力学)」に関しての基礎知識を修得しておくこ
と.具体的な科目名と必要知識を以下に列挙する.
1)微分積分学I
2)基礎物理学I
後続科目:材料力学IIがある.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %授業理解力 
2試験:中間期 40  %授業理解力 
3小テスト/レポート 20  %自発的学習 
[教科書]
  1. 邉,藤井,川田, 最新 材料の力学, 培風館, ISBN:978-4-563-06783-0
[参考書]
  1. 宮本,菊池, 材料力学, 裳華房, ISBN:4-7853-6011-9
[講義項目]
1.講義の進め方の説明
  材料力学を学ぶとは(目的,基礎知識)
2.応力とひずみ(内力と外力)
3.応力とひず(基本となる考え方,応力−ひずみ曲線)
4.応力とひずみ(時間依存特性)
5.引張と圧縮(力のつり合いと変形)
6.引張と圧縮(物体力と応力のつり合い,不静定問題)
7.引張と圧縮(熱応力,応力集中)
8.中間総括評価・まとめ
9.軸のねじり(基本的な考え方,軸の応力とひずみ)
10.軸のねじり(軸の不静定問題)
11. 軸のねじり(軸の応力集中,円形断面以外のねじり)
12.はりの曲げ(はりに働く荷重
13. はりの曲げ(せん断力と曲げモーメント)
14. はりの曲げ変形(たわみ) 
15. 期末総括評価・まとめ
[教育方法]
1.毎回配布する教科書に対応したテキストを中心に講義形式で行う.講義内容をわかり易くするため,できるだけモデル図を使用し,部材内部に生じる応力や変形の状態を具体的に示しながら説明する.
2.講義内容を説明した後には,例題を解き,実際の問題に応用して考える能力を養えるようにする.
3.講義終了後には,適宜,講義内容に関するレポート課題を課し,自ら問題を解決するための能力を身に付けさせるようにする.
[実務経験のある教員による授業科目の概要]
科学警察研究所における機械構造物破壊事故鑑定,国立長寿医療研究センターにおける生体組織の力学評価に携わってきた経験を活かし,安全な機械の設計に重要な材料力学の基礎を破壊事故や骨折リスク評価などの実例を交えながら講義を行う.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
オフィスアワー: 講義終了後または水曜日13:00〜14:30