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授業科目名
担当教員
信号とシステム
大木 真
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
TEE114 2 (未登録) 1 後期 III
[概要]
本講義では,ディジタル信号処理技術をベースにして信号とシステムの概念を学ぶ.ディジタル信号処理とは,一言で言えば,ディジタル形式で表現された様々な信号を処理すること,またはその処理方法をさす.携帯電話を筆頭に,CD,MD,DVD等のオーディオビジュアル機器,3Dグラフィクスをふんだんに使用した家庭用ゲームなど,先端技術の多くがディジタル信号処理によって支えられている.ディジタル信号処理技術は難しい数学を必要とせず,四則演算を基本として記述されるのが特徴である.本講義では,このディジタル信号処理の基礎理論を学び,今後学ぶ各種情報通信システム技術の基礎となる知識を身につけることを目的とする.
[具体的な達成目標]
本講義の目標は,信号とシステムの基礎を身につけることである.具体的な達成目標は以下の通り.
(ア) 離散時間信号と離散時間システムの概要を説明できる
(イ) 離散時間信号を単位インパルスを用いて表現できる
(ウ) 離散時間システムをインパルス応答,差分方程式及びブロック図を用いて表現できる
(エ) 離散時間信号のz変換を求めることができ,z変換から時間信号を求めることができる
(オ) 離散時間システムの伝達関数を求めることができる
(カ) 離散時間システムの極と零点を求めることができ,それを用いてシステムの安定性を判別できる
(キ) 離散時間信号の離散フーリエ変換(DFT)を求めることができる
(ク) 離散時間信号の離散時間フーリエ変換(DTFT)を求めることができる
(ケ) 離散時間システムの周波数特性を求めることができ,周波数特性を用いてシステムの出力を計算できる
(コ) 簡単なFIRフィルタの設計,特性評価が行える
(サ) 簡単なIIRフィルタの特性評価が行える
[必要知識・準備]
・本講義では,講義資料を e-learning システム経由で配布する.また,講義及び同時に開講される演習では科学技術計算ソフトウェアMATLABを多用する.したがって,パーソナルコンピュータによるインターネットの利用に習熟していることが必要となる.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 50  %具体的な達成目標の(ア)〜(カ)を達成しているか否かを評価する.割合は講義の進捗に応じて変更されることがある. 
2試験:中間期 50  %具体的な達成目標の(キ)〜(サ)を達成しているか否かを評価する.割合は講義の進捗に応じて変更されることがある. 
[教科書]
  1. 太田 正哉, 例解 ディジタル信号処理入門, コロナ社, ISBN:9784339008579
[参考書]
  1. James H. McClellen, M. A. Yoder, Mark Yoder, DSP First: A Multimedia Approach, Prentice Hall, ISBN:0132431718
  2. 樋口龍雄,川又政征, MATLAB対応 ディジタル信号処理, 森北出版, ISBN:9784627792111
  3. 松田七美男, Octaveの精義, カットシステム, ISBN:9784877832315
[講義項目]
 1.ディジタル信号処理概論
 2.信号とシステムの数学的表現
 3.インパルス応答とたたみ込み
 4.z変換
 5.伝達関数
 6.システムの安定性と極
 7.中間評価・まとめ
 8.離散フーリエ変換と高速フーリエ変換
 9.離散時間フーリエ変換とサンプリング定理
10.離散時間システムの周波数領域表現
11.周波数領域表現と差分方程式・伝達関数との関係
12.FIRフィルタ
13.IIRフィルタ
14.総括評価・まとめ
15.解答解説・まとめ
[教育方法]
・毎回の講義はスライドを用いる
・講義中の練習問題ではMATLABを用いる
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
・同時に開講される「信号とシステム演習」を必ず同時に履修すること
・講義,演習どちらか一方のみの履修は原則として認めない
・講義,演習は一体で評価される
・追試・再試は原則として行わない