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授業科目名 観光政策科学概論
時間割番号 LST105
担当教員名 田中 敦/菊地 淑人/宮川 雅至
開講学期・曜日・時限 後期・木・III 単位数 2
<対象学生>
1年生
<授業の目的および概要>
 本授業は、観光を取り巻く現状と課題について「観光ビジネス・経営分野」と「観光政策・計画分野」「観光解析分野」の視点から俯瞰し、観光政策科学の基礎を学び、国際社会、日本、山梨における観光をとりまく状況について理解を深めるとともに、観光データの分析に役立つ地理情報システムの基礎を学ぶ。
※本科目は、「COCコース別専門科目」である。
※本科目は、「COC+ツーリズムコース専門科目」である。
<到達目標>
・国内外の観光の現状や課題、観光政策について概観し、観光学に対する全体像を掴む。
・観光産業、観光経営について事例を通じて基礎的な知識や学習、研究方法を知る。
・観光政策に関する概要・体系性を理解し、地域、産業の取り組みに果たす政策の役割について考える。
・地理情報システムの基礎を理解し,観光に関わる市場や政策の分析ができる。
<授業の方法>
■観光政策・計画分野
スライド、映像等を用いた講義形式を基本に進めるが、適宜、受講生に自らの考え方などについて発言を求め、双方向の授業としていく。各回の終わりに、講義内容に対する自らの考え方・質問・感想等をリアクションペーパーにまとめる時間を設け、その提出を求める。

■観光ビジネス・経営分野
事前課題に基づく発表やグループワーク、プレゼンテーションやディベートを取り入れながら、一方的な講義だけではなく学生参加型の授業を行う。現在進行している観光分野をテーマとして取り入れるため、事前学習が必須となる。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 20  %講義内容の理解度、事象に対する論理的分析力(観光政策・計画分野) 
2小テスト/レポート 20  %テーマに基づくレポートの作成(観光ビジネス・経営分野) 
3受講態度 60  %リアクションペーパー・プレゼンテーションを通じた授業に対する意欲と関心、講義内容に対する課題意識。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
・本科目では観光経営・ビジネス分野および観光政策・計画分野、観光解析分野で必要な観点について俯瞰的に講義する。特に、身近に接することができるさまざまな観光関連事業の現在と、政策との関連に気づき、2年次以降の専門的な学習で具体的にどのようなことを学んでいくのかを大局的にイメージできることを目標に受講してほしい。
・自分の考え方や意見を整理し、臆せず伝えることは社会に出てからも大切な能力である。授業ではさまざまな活動への積極的な参加や発言を期待する。
・授業の円滑な進行のために、授業の順番や内容を変更する場合がある。
<テキスト>
  1. 国土交通省・観光庁 編集, 平成31年版 観光白書,
    (平成31年夏刊行予定 冊子体の購入を勧めるが、国土交通省ウェブサイトからデジタル版を入手することも可能である。)
<参考書>
  1. 岡本伸之編, 観光学入門 ポスト・マス・ツーリズムの観光学, 有斐閣, ISBN:978-4641121300
<授業計画の概要>
第1講 ガイダンス(田中・菊地・宮川)

【観光政策・計画分野】
第2講 地域のイメージ/地域づくりのツールとしての観光(菊地)
第3講 「持続可能な開発」と観光(菊地)
第4講 日本における観光と観光政策の歴史(菊地)
第5講 観光地と観光資源/観光における行動/着地型観光とニューツーリズム(菊地)
第6講 観光に関連する機関・法・政策・計画(菊地)
第7講 まとめ/試験(菊地)

【観光経営・ビジネス分野】
第8講 観光の概況と政策(1)観光ビジネスを巡る環境について(田中)
第9講 観光の概況と政策(2)観光白書(観光の状況と施策)(田中)
第10講 観光ビジネスと観光政策 (1)インバウンド施策(田中)
第11講 観光ビジネスと観光政策 (2)新たな観光ビジネスと課題(田中)
第12講 観光ビジネスと観光政策 (3)新たな観光ビジネスと課題(ディベート)(田中)
第13講 まとめ
【観光解析分野】
第14講 観光分析(1)地理情報と地理情報システム(宮川)
第15講 観光分析(2)ネットワーク分析(宮川)
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
担当教員のうち1名(田中)は、旅行会社および観光系シンクタンクの出身者である。

担当教員のうち1名(菊地)は、独立行政法人の研究所にて文化遺産を中心とした地域資源の保全・継承とそのための計画策定等に関する調査研究・実務等に従事していた。また、現在も市町村との共同研究として、地域資源の調査及び計画策定に関する実務に従事している。こうした実務経験、実践的感覚を活かした授業を展開する。