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授業科目名 共生科学入門
時間割番号 LPC100
担当教員名 竹内  智/三木 健夫/野田 悟子/金  基成/渡邉 靖仁
開講学期・曜日・時限 前期・火・IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
自然環境と人間社会の共生に向けて共生の科学的意味を理解する。生命科学、食物科学、環境科学、社会科学における共生科学について学習する。
<到達目標>
 学部の目標である自然と人間、人間と人間の共生に向けた各学科のアプローチの違いを理解し、共生についての基本的な概念を形成する。
<授業の方法>
主として講義形式による.リアクションペーパーにより,授業の理解度を把握して質問を集め,次回以降に活かす。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 30  %生命工学・地域食物系における講義の理解度を評価する。 
2試験:中間期 30  %環境・地域社会システム系における講義の理解度を評価する。 
3小テスト/レポート 20  %各教員のレポート等で講義に関する理解度や学習意欲を評価する。 
4受講態度 20  %各教員のリアクションペーパー等で講義に関する学習意欲を評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
各講師の課す試験および平常点/受講態度を総合して評価する。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
(未登録)
<授業計画の概要>
第1回:(竹内1)
多角的な物の見方や考え方から、生命・食物・環境・社会が相互に関連する共生科学とは何かについて学ぶ。

■環境科学分野
第2回:(竹内2)
多様な自然環境が維持されている水惑星地球は、いくつもの困難を乗り越えて現在の姿となっている。地球の歴史をたどりながら、自然の大循環システムにおける奇跡のプロセスを学習する。

第3回:(竹内3)
地球規模の環境問題を視野に入れ、人間活動が自然環境に与える影響について学び、物質循環を基本とする循環型社会の構築に向けて、私たちは何ができるのか考察する。

第4回:(竹内4)
人間の安全保障(安全・安心・健康・平和など)を基本とする持続可能な社会と自然環境の共生を実現してゆくために、どのような課題の解決が必要とされれているのか学習する。

■地域社会システム分野
第5回:(渡辺1)
「生きものの時間」:産業革命をもたらした科学技術の特徴である「早く、思い通り、手抜き(コストダウン)」に対し、これからの社会の質的充実には、「早く、思い通り、手抜き」が満たされない生きものの特徴に注目すべき、という主張の含意を考える。

第6回:(渡辺2)
「森林資源の制約超克と転換」:近代以降、農業革命と都市の発達を導いた産業文明は、森林の有限性から解放された文明であり、この環境制約を取り払った先進国は「豊かな社会」を実現した。こうした、他国の自然と過去の自然の利用の持続可能性とこれを超克する発想について考える。

第7回:(金3)
都市と農村の共生を前提とした地域発展の事例を検討するとともに,山梨県における持続可能な地域発展の可能性と課題について検討する。

第8回:(竹内・金)
環境・地域社会システム系のまとめと試験

■生命工学分野
第9回:(野田1)
まず、生態学的な意味での共生の概念について学ぶ。それについての理解を基礎として、生命科学と現代社会が抱える諸問題を共生の視点から捉え、考察する問題解決能力を身につける。

第10回:(野田2)
現在、地球上に棲息する多様性に富んだ生物種が如何なる物質進化、生物進化の歴史的過程を経て誕生したかを学ぶ。この学習を通して「共生」の概念への理解を深める。

第11回:(野田3)
現代病ともいわれ、しばしば話題になる「花粉症」や「O157禍」を例に、生物としてのヒトと他の生物(微生物)との関わりから、これらの疾病の発症の機序を学ぶ事を通して「共生」の概念への理解を深める。

■地域食物科学分野
第12回:(三木1)
食と環境の関連性について幅広い視点から学び、人類が直面する「食糧問題」と「共生」について学ぶ。

第13回:(三木2)
組換え生物による共生問題をテーマに、発芽しない種、農薬耐性などの具体的な事例を学び、持続的な食糧生産について考える。

第14回:(三木3)
生物のエネルギー獲得システムについて学び、真核生物で見られる「細胞とミトコンドリア」の共生について理解を深める。

第15回:(野田・三木)
生命工学・地域食物系のまとめと試験
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
担当教員の一部は公的研究機関での実務経験を有している。