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授業科目名 栄養学実験
時間割番号 LFS336
担当教員名 望月 和樹/針谷 夏代
開講学期・曜日・時限 前期・月/火/水・III-IV/III-IV/III-IV 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
食事要因に対する身体の応答の仕組みを実証的に理解するために、動物(ラット)をモデルにして、糖質/脂質比率の異なる飼料を用いた飼育実験を行い、血液、肝臓、脂肪組織、小腸における代謝指標、酵素活性や遺伝子発現の変動を観察することにより、食事要因に対する身体の応答の仕組みについて理解を深める。(役割分担:望月和樹は全体のまとめと実験の実施、山下さやかは補助を行う)
<到達目標>
栄養学の観点から食品を考え、「食料生産と人類の健康維持との関係性」について総合的に考える力をつけることを目標とする。
<授業の方法>
実験
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 100  %実験終了後にレポートを提出する。100点満点で60点以上を合格とする。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
  1. 田地 陽一編, 基礎栄養学 改訂第2版 (栄養科学イラストレイテッド), 羊土社, ISBN:978-4758108782
  2. 栢下 淳, 上西 一弘 編, 応用栄養学 (栄養科学イラストレイテッド), 羊土社, ISBN:978-4758108775
  3. 香川 芳子 (著), 香川芳子 (監修), 七訂食品成分表2016, 女子栄養大学出版部, ISBN:978-4789510165
<参考書>
  1. 志村 二三夫 (編集), 岡 純 (編集), 山田 和彦 (編集), 解剖生理学 人体の構造と機能 改訂第2版 (栄養科学イラストレイテッド), 羊土社, ISBN:978-4758108768
<授業計画の概要>
第1回 ガイダンス、実験試料の調整と動物実験手技1
第2回  ガイダンス、実験試料の調整と動物実験手技2
脂質と糖質の異なる2種類の実験食を調整し、それを用いて、マウスを3週間飼育し、食事摂取量と体重増加量を観察する。その後解剖を行なう。また、マウスにおける解析に必要な試薬の調整方法を学ぶ。


第3回 食事条件による代謝変動の観察(組織の採取)1
第4回 食事条件による代謝変動の観察(組織の採取)2
実験食で飼育したのちに解剖し、血液、肝臓、脂肪組織、小腸を採取する。さらに、それらの組織重量とタンパク質含量を測定する。

第5回 食事条件による代謝変動の観察(血液成分の解析)1
第6回 食事条件による代謝変動の観察(血液成分の解析)2
解剖時の血液中のグルコース濃度、トリグリセリド濃度、遊離脂肪酸濃度を測定する。

第7回 食事条件による代謝変動の観察(肝臓の解析)1
第8回 食事条件による代謝変動の観察(肝臓の解析)2
上記の実験食を投与したラットから肝臓、脂肪組織における中性脂肪量を調べる。さらに、肝臓および脂肪組織より総RNAを抽出し、脂肪酸合成酵素の遺伝子発現量を測定する。

第9回 食事条件による代謝変動の観察(小腸の解析)1
第10回 食事条件による代謝変動の観察(小腸の解析)2
解剖時に得られた小腸粘膜のホモジネートを調整し、スクラーゼ活性とマルターゼ活性を測定する。空腸上部から回腸までの酵素活性の分布を観察する。


第11回 応用栄養学実践実習(妊娠期の食事)
第12回 応用栄養学実践実習(発育期の食事)
第12回 応用栄養学実践実習(成人期の食事)
第12回 応用栄養学実践実習(高齢期の食事)

第15回まとめと考察
各実験班のデータを持ち寄り、飼料の異なる両群のラットについて、それぞれの平均値、標準誤差を計算し、有意差検定を行なう。今回観察した栄養指標について、両群に差が見られるか討議する。また、応用栄養学実習では、自身が作成した妊娠期、発育期、成人期、高齢期の献立についてまとめ、発表討論をする。