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授業科目名 生化学I
時間割番号 LBT211
担当教員名 川上 隆史
開講学期・曜日・時限 前期・金・IV 単位数 2
<対象学生>
生命工学科2年生
地域食物科学科2年生
<授業の目的および概要>
生体分子の基礎について学んだ基礎生化学(1年次後期に履修)の学習内容の完全な理解を前提とする。
また、有機化学の基礎について学んだ基礎化学(1年次後期に履修)の学習内容の完全な理解を前提とする。
酵素、シグナル伝達、および、遺伝子の発現と複製などに関して、生命現象の化学的な理解を身に付け、生化学・分子生物学分野の研究手法の基礎について理解する。
細胞生理学(2年次前期)や生物有機化学(2年次後期)、遺伝子工学(3年次前期)、細胞培養工学(3年次後期)などの基礎となる授業である。
<到達目標>
酵素、シグナル伝達、複製、転写、翻訳、遺伝子発現調節の基本を説明できること。
<授業の方法>
教科書(ヴォート基礎生化学)とスライドを用いた講義を行う。
毎回、理解度確認用の小テストと、予習・復習用のレポート提出を行う。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1試験:期末期 40  %講義全体の習得度 
2小テスト/レポート 30  %授業内容の理解度 
3受講態度 30  %積極性を評価する 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
第1回の授業で予習レポート提出があるため、第1回の授業の前までに学科の掲示板でレポート内容を確認しておくこと。
第1回の授業で基礎生化学(1年次後期に履修)に関連する復習テストを行うため、ヴォート基礎生化学(1章〜10章)などを使って基礎生化学の内容を、第1回の授業の前までに復習しておくこと。
毎回、予習レポートと復習レポートの提出が必要です。
必ず指定の教科書を購入して下さい。
<テキスト>
  1. 田宮ら, ヴォート基礎生化学 第5版, 東京化学同人, ISBN:9784807909254
<参考書>
  1. 東京大学生命科学教科書編集委員会, 理系総合のための生命科学 第3版〜分子・細胞・個体から知る“生命, 羊土社, ISBN:4-7581-2039-0
  2. 近藤昭彦、芝崎誠司, 遺伝子工学, 化学同人, ISBN:9784759811100
  3. Paula Y. Bruice (大船泰史,,香月勗,西郷和彦,富岡清 訳), ブルース有機化学概説(第2版), 化学同人, ISBN:9784759811995
<授業計画の概要>
第1回:基礎生化学(1年次後期に履修)の復習テスト
第2回:酵素触媒(酵素の一般的性質、活性化エネルギーと反応座標)
第3回:酵素触媒(リゾチーム、セリンプロテアーゼ)
第4回:酵素の反応速度論、阻害、調節(反応速度論、酵素の阻害)
第5回:酵素の反応速度論、阻害、調節(酵素活性の調節、創薬法)
第6回:シグナル伝達の生化学(ホルモン、受容体チロシンキナーゼ)
第7回:シグナル伝達の生化学(ヘテロ三量体Gタンパク、ホスホイノシチド経路)
第8回:核酸の構造(DNAらせん、核酸構造を安定化する力)
第9回:核酸の構造(核酸の分画、DNAとタンパクの相互作用、真核生物染色体の構造)
第10回:DNA:複製、修復、組換え(DNA複製の全体像、原核細胞の DNA複製、真核細胞のDNA複製、DNAの損傷、DNAの修復、DNAの組換え)
第11回:転写とRNAプロセシング(原核生物におけるRNA転写、真核生物における転写、転写後プロセシング)
第12回:翻訳(遺伝暗号、転移RNAとアミノアシル化、リボソーム)
第13回:翻訳(翻訳、タンパク質の翻訳後修飾)
第14回:遺伝子発現の調節(原核生物の遺伝子発現調節、真核生物の遺伝子発現調節、細胞周期・がん・アポトーシス)
第15回:総括、試験
<実務経験のある教員による授業科目の概要>
日本の産業や社会に役立つ技術の創出とその実用化や、革新的な技術シーズを事業化に繋げるための「橋渡し」機能に注力する、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(創薬分子プロファイリング研究センター)での実務経験を基に講義を行います。
また、バイオ系民間企業の研究所における実務経験を基に講義を行います。