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授業科目名 宗教学
時間割番号 EES243
担当教員名 (     )
開講学期・曜日・時限 集中・(未登録)・(未登録) 単位数 2
<対象学生>
(未登録)
<授業の目的および概要>
今日、「宗教」と聞くと、「怪しい」「怖い」「自分には関係ない」といったネガティブな反応がみられ、日本では「一神教」(ユダヤ教、キリスト教、イスラーム)に対してそれが顕著である。本授業では、宗教学、すなわち宗教についての学問的なアプローチを導入として、一神教世界についてさまざまな視点から概説していく。具体的には、1.宗教学の考え方、2.三つの一神教の歴史、3.現代社会における一神教世界の諸問題、という三つの主題で構成される。宗教の知識を得るだけでなく、いま宗教を「学ぶ」ことの意義がどこにあるのかについて、受講者ひとりひとりが答えを見つけることをめざしていく。
<到達目標>
到達目標は以下の4点である。1.宗教学の基本的な考え方を説明できる。2.三つの一神教の概要と歴史を説明できる。 3.現代社会における一神教世界の諸問題に関心を持ち、自分の考えを表現できる。?宗教についての学びを通じて、「他者」とのかかわりの意義についてひとりひとりが自覚を持つ。
<授業の方法>
全回を講義形式とし、レポート(または論述試験)を課す。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 70  %宗教についての知識、指定された課題についての論述 
2受講態度 30  %積極的な授業参加(リアクションペーパーの提出を含む) 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
○事前学習として、下記の「参考書1」の小原克博『一神教とは何か』を読んでおくことが望ましい。 ○本授業に関連する宗教学およびユダヤ教・キリスト教・イスラームについてはさまざまな文献が出版されており、授業内でも適宜紹介する。自分が関心を持ったトピックについて、それらの文献を積極的に読み、さらに知識を深めることを勧める。 ○講義はスライド資料をもちいておこなうが、スライドを見ているだけでは知識は定着しないため、かならずノートを取ること。 ○授業内容にかんして質問があれば、授業内でもそれ以外の場面でも積極的に質問してほしい。メールでの質問も受け付ける(メールアドレスは授業内で知らせる)。
<テキスト>
(未登録)
<参考書>
  1. 小原克博, 一神教とは何か, 平凡社新書, ISBN:978-4582858655
  2. 中村圭志, 信じない人のための〈宗教〉講義, みすず書房, ISBN:978-4622072928
  3. 市川裕, ユダヤ教の歴史, 山川出版社, ISBN:978-4634431379
  4. 松本宣郎・高柳俊一(編)、廣岡正久, キリスト教の歴史(全3巻), 山川出版社, ISBN:978-4634431386,
    (ISBN:978-4634431386、978-4634431393、978-4634431409)

  5. 佐藤次高、小杉泰(編), イスラームの歴史(全2巻), 山川出版社, ISBN:978-4634431416,
    (ISBN:978-4634431416、978-4634431423)
<授業計画の概要>
【第1回】宗教学とはなにか 宗教学の基本的な考え方について
【第2回】 宗教を分類する 宗教についての学術的なアプローチ
【第3回】 ユダヤ教1 聖書時代のユダヤ教からラビ・ユダヤ教の成立まで
【第4回】 ユダヤ教2 中世および近現代のユダヤ教の歴史的展開
【第5回】 キリスト教1 キリスト教の誕生から中世カトリック世界の完成まで
【第6回】 キリスト教2 近現代におけるキリスト教の「世界宗教」としての展開
【第7回】 イスラーム1 イスラームの成立と概要、および中世イスラーム文化
【第8回】 イスラーム2 近現代のイスラーム世界が直面する歴史的な課題
【第9回】 教典 宗教学の教典論、および三つの一神教の教典の講読
【第10回】共同体 一神教世界のさまざまな共同体のあり方
【第11回】聖地 土地の「聖性」の概念、および一神教世界の聖地
【第12回】回心 宗教的回心体験の理論と事例、および現代の宗教復興現象
【第13回】暴力 一神教世界における暴力と宗教の関係
【第14回】共存 諸宗教の共存をめぐる中世と現代の取り組み
【第15回】まとめ:寛容のために 授業全体の総括、および宗教的寛容の意義