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授業科目名 保育内容(音楽表現)
時間割番号 EEI241
担当教員名 廣瀬 史佳/大内 邦靖
開講学期・曜日・時限 前期・月・II 単位数 2
<対象学生>
幼稚園教員免許取得希望学生
<授業の目的および概要>
幼児の音の感じ方、楽しみ方について、発達に基づいて理解し、幼児の日常生活における身近な音や音楽との出会いや、身体や身近な物、楽器などを用いて、感じたことや考えたことを表現する方法について学ぶことを目的とする。
幼児の発達にねざした音との出会い、音楽表現へのアプローチについて、身近な音への気づき、リズム遊びや声を使った遊びなどを具体的に経験しながら学ぶ。歌や楽器演奏についての基礎的な知識・技能の習得とともに、どのような音楽表現が生まれるかを理解する。また、そのさい必要な指導法について学ぶ。音楽表現と絵画造形、物語、ことばを結び付けた活動を行い、幼児教育における表現の広がりについて学ぶ。また、それらをふまえて、幼児の音楽表現を引き出し、豊かなコミュニケーションを築く指導方法を学ぶ。教師と子どもの関係、子ども同士の関係と表現活動について考える。
<到達目標>
リズム、音、身体、ことば、楽器などについての基礎的な知識を得る。
幼児の活動における音の感じ方、楽しみ方について理解する。
音の楽しさや美しさ等を感じるさまざまな手立てを習得する。
身体、身近な物、ことば、視覚表現と音楽を繋いで楽しむ活動の理論と実践について理解する。小学校の教科学習とのつながりについてもあわせて理解する。
幼児の音との出会いや、身近な素材や楽器を用いた表現活動、動きや言葉、演じる遊びなどの表現活動を促す教師の役割と指導方法を理解する。
<授業の方法>
 演習を中心に、講義を組み合わせて行う。耳を澄ませ、身体を使い、あるいは視覚的なイメージや物語と合わせたりして、音との多様な出会い方・表現を通して、「子どもの立場に立つこと」「保育者の立場に立つこと」をイメージしながら、得意なことを生かしたり、苦手なことが楽しくなる筋道を探すような経験をする。
<成績評価の方法>
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート 30  %身近な音との出会いから音楽表現の楽しみへの内容と指導方法を理解しているか。10回の授業終わりまでに課題を出す。最終日までにレポートを提出。 
2受講態度 30  %全授業への積極的な取組姿勢を評価する。他者の意見にも耳を傾け、協力しているか。 
3発表/表現等 40  %授業時間内の表現活動への参加意欲と、他者との積極的なコミュニケーションを評価する。 
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 動きやすい服装で出席してください。子どもが目の前にいることを想像しながら表現してみてください。また、他の人の発表を聞くときは、子どもの立場にたって参加してみましょう。
<テキスト>
  1. 必要な時は、プリントを配布します。
<参考書>
  1. 石井玲子, 実践しながら学ぶ子どもの音楽表現, 保育出版社, ISBN:978-4-938795-78-8
<授業計画の概要>
第1回 幼児・児童の発達にねざした音との出会いと音楽表現
第2回 身近な音とリズム遊び(1)
  それぞれの音符の性格を考え、音符からイメージするものになりきって表現する。
  音楽に合わせて身体を動かす。
第3回 身近な音とリズム遊び(2)
  手拍子 ボディーパーカッション ボイスリズム リズム合奏
第4回 オノマトペで音楽しよう(1)
  生活のなかの身近な音について、いつ、なぜ、どのように感じたのかを記録する。それを、6つのグループにわかれて言葉とリズムで表現する。
第5回 オノマトペで音楽しよう(2)
  リハーサル グループ発表
第6回 ピアノ伴奏と歌(1)―基本的な指使い
第7回 ピアノ伴奏と歌(2) ―園生活や季節のなかの歌と伴奏
第8回 楽器に触れる
  大学にある楽器に触れて音を出してみる。
  楽器がもつ特性や音色を楽しむ。
  どんな表現が生まれるかを確かめるとともに、どんな指導法が必要かを考える。
第9回 音楽を描く
  絵・色・線・文字・図形を描いてオリジナル楽譜を作る。
  グループ創作活動を行う。
第10回 描いた音楽を表現する
   楽器(手作り楽器含む)、身体(動き)、声(言葉・オノマトペ)、手・足(リズム)で発表する。小学校の教科と結び付けて遊びと学びの連続性を考える。
第11回 季節の歌を歌う(1) 春・夏の曲
   ピアノまたは自分の得意とする楽器など各々の得意分野を生かして、保育者になりきって伴奏し、その他の学生は子どもの立場に立って一緒に歌ってみる。
   お互いの立場から見えてきたことや気が付いたことをディスカッションし、必要な指導法について考える。
第12回 季節の歌を歌う(2) 秋・冬の曲
    曲のイメージを膨らませるための演奏方法。
    表現を深め、演奏効果を高める指導法。
第13回 絵本の世界を表現する(1)
   12回目までに学んだ表現方法を生かしながら、絵本の世界を表現する。
第14回 絵本の世界を表現する(2)
   グループ創作活動
第15回 子どもの前で実践とふりかえり―幼児と教師、子ども同士の応答的関係と音楽表現
   グループ発表
   まとめ