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授業科目名
担当教官
環境影響評価法
坂本  康
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
274381 2 (未登録) 3 後期 III
[概要]
環境アセスメントの制度と技術を解説する.なお,技術については水質以外の項目を対象とする.本講義を通じ,環境影響評価の技術についての知識を得るとともに,市民の合意形成のためにアセスメント制度がどのように情報提供機能を果すべきかを学んで欲しい.
[具体的な達成目標]
(1)環境影響評価の制度について,社会的・文化的背景,概要,手続きを説明できる.
(2)騒音と振動,大気・地下水汚染,生態系などの影響の評価と予測について,その技術を説明でき,活用できる.
(3)環境管理,化学物質のリスクアセスメントなどの,将来の環境影響評価で重要となる事項について説明できる.
[必要知識・準備]
本講義では,特に準備等は必要ではないが,ある程度環境工学関係(環境化学・生物学及び演習,環境生態学,環境調査分析学など)の知識があることが望ましい.
[評価基準]
評価方法:最終的な評価は定期試験で行う.また,出席状況を補助的データとして用いる.
評価基準:定期試験で60点以上を合格とする.内容はWebページに公開する.また,55点以上のものについては,出席状況が良好な場合に限り,追加試問により合格とする場合がある.
[教科書]
  1. 教科書・参考書は特にないが,新聞等で環境アセスメント,環境問題等に関する記事に常に目を通しておくことが望まれる.
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
環境影響評価に関する制度と技術,及び将来の環境影響評価で考慮すべき事項を講義する.
1.はじめに−環境評価,環境アセスメントとは
(環境評価,環境アセスメントの概略を説明できるようにする.)
2.USAの環境アセスメント制度の歴史と背景
(USAの環境アセスメント制度がどのような社会・文化的背景で生まれ,そのことが制度の性格にどのように反映しているかを説明できるようにする.)
3.日本の環境アセスメント制度の歴史と背景
(日本の環境アセスメント制度がどのような社会・文化的背景で生まれ,そのことが制度の性格にどのように反映しているか,USAの制度とどのように異なるかを説明できるようにする.)
4.日本の「環境影響評価法」の概要と手続き(1)
(日本の「環境影響評価法」では,どのような事業を対象とし,どのような項目についてついて評価するかを説明できるようにする.)
5.日本の「環境影響評価法」の概要と手続き(2)
(日本の「環境影響評価法」では,どのような課程で意見聴取を行い,どのようにしてそれを計画に反映させるか説明できるようにする.)
6.環境アセスメントの事例
(USA,日本の環境アセスメントの事例について,制度の違いがどのように結果の違い反映するか説明できるようにする.)
7.環境影響の評価と予測の技術 (1)−騒音と振動-1
(騒音と振動の評価の基礎となる物理的特性,レベル表示について説明できるようにする.)
8.環境影響の評価と予測の技術 (2)−騒音と振動-2
(騒音と振動では物理量として何を測定し,その結果をどのように感覚量に変換するかを説明できるようにする.)
9.環境影響の評価と予測の技術 (3)−騒音と振動-3
(騒音と振動の評価の方法を,道路建設・空港建設などの事例でどのように用いるかを説明できるようにする.)
10.環境影響の評価と予測の技術 (4)−大気・地下水汚染
(大気・地下水汚染の評価の基本となる移流・分散方程式と関連する気象学的事項等について説明できるようにする.)
11.環境影響の評価と予測の技術 (5)−生態系
(生態系への影響評価ではどのような概念が用いられているかを説明できるようにする.)
12.環境影響評価の新しい方向 (1)−環境管理とLCA
(将来の環境影響評価で重要となる環境管理とLCAについて説明できるようにする.)
13.環境影響評価の新しい方向 (2)−化学物質のリスクアセスメント,戦略的アセスメント
(将来の環境影響評価で重要となる化学物質のリスクアセスメント,戦略的アセスメントについて説明できるようにする.)
14.試験
[教育方法]
・講義を中心に教育を行い,必要に応じレポート課題を課す.
・環境影響の制度と技術の細部については,環境省の資料などを配布して説明する.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
教育目標の(A)技術者の責務の自覚,(F)問題の把握および解決能力,(G)計画立案・管理・実行能力,(I)実務的遂行能力に対応して,環境影響評価の制度・技術についての知識のみならず,市民の合意形成のためにアセスメント制度がどのように情報提供機能を果すべきか,そのための技術者の役割はなにかを理解させる.
[その他]
(未登録)