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授業科目名
担当教官
電力伝送工学
斎藤 幸典
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
272038 2 ES 4 前期 II
[概要]
 各種発電所で発電された電気エネルギーを需要地まで送る電力システムについて学ぶ。発電所で発電された電気は変電所で275kV或いは500kVの高電圧に昇圧され需要地近くの変電所まで送られ、再び順次降圧されて各種需要家に供給される。電力システムは単純な単一システムで出来ているのではなく、複雑に連携された網の目状の巨大システムである。この電力システムがどのような構成になっているのかを理解し、電力を安定に伝送するための原理を学ぶ。
 電力システムの設備とその役割を理解し、定電圧送電が確保されるための原理を理解する。電力が安定に送電されるためにどのような設備があり、その役割・原理を理解する。
[具体的な達成目標]
電気エネルギーの輸送の原理、基礎となる電気回路、電磁気学の基礎を理解する。
電気エネルギーを輸送するのに使われている各種の電気設備の機能、特性を理解する。
送電線路で生じる事故の種類、対応策、故障解析を理解する。
発電から送電、配電までを総合的にみた電力のネットワーク、電力の流れを理解する。
[必要知識・準備]
 発電機で発電された電圧は15kV程度のものでこれを遠方の需要地に送る為には高電圧に昇圧しなければならない。このように電圧の変換をするための原理はファラデーの電磁誘導の法則を基にしている。従って電磁気学の基礎的な知識は不可欠である。電気を送る基本は電気回路の基礎的な事項であるから、電気回路で学ぶ基礎的な知識が求められる。変圧器は各種の電気機械の中でも単純かつ重要なものである。変圧器の原理も基礎知識として求められる。
[評価基準]
 電力伝送の概要、設備関係について講義をし、その後電力伝送システムの電気特性について詳細に講義をし講義の途中で1回目の試験を行う。電力システムの保護方法、故障計算などの講義をして2回目の試験を行う。2回の試験結果の合計が60パーセントを越えたものを合格とする。
[教科書]
  1. 道上 勉, 送配電工学, 電気学会, ISBN:488686-238-1
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
  1.電力伝送システムの概要
  2.送電方式(交流送電、直流送電)
  3.送電設備(送電線路)
  4.送電設備(碍子、鉄塔、)
  5.線路定数(抵抗、インダクタンス、キャパシタンス)
  6.送電特性と送電容量(長距離送電線路と四端子定数)
  7.送電電力の計算と電力円線図
  8.系統に発生する異常電圧
  9.雷遮蔽と逆フラッシュオ−バの対策
 10.コロナの発生とコロナ電圧
 11.中性点接地方式
 12.故障計算(対称座標法)
 13.送電系統の安定度と送電容量
 
[教育方法]
教科書を中心に講義をする。
送配電設備の説明等には適宜視聴覚教材を使って理解を深める。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
C-4:電気電子工学分野の専門知識・技術を身につける.
本科目はJABEEプログラムとは直接関係していないが、応用工学部門に含まれる科目であって電気電子工学分野の専門知識・技術を身につけるのに役立つ.
[その他]
(未登録)