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授業科目名
担当教官
電子回路II
橋口 住久
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
272035 2 ES 3 前期 I
[概要]
 電子回路Iで修得した内容を発展させて、高周波回路、変調復調回路,パルスと波形整形に関する内容を講義する。トランジスタの高周波回路、回路の広帯域化、高周波発振回路、変調回路と復調回路、ディジタル回路の初歩としてのパルスの発生や波形整形などについて学ぶ。これらの内容から、高周波やその扱い方、能動素子の非線形性の問題などを理解し、さらに変調についての概念をつかむことなどを目的とする。
特に「トランジスタも高周波等価回路とその運用」を身につけることを目標とする.
[具体的な達成目標]
イ.トランジスタの高周波における動作と低周波における動作との違いを説明できる.
ロ.yパラメータ等価回路の意味を説明できる.
ハ.増幅器の帯域幅とキャパシタンスの関係を説明できる.
ニ.広帯域化の意味と方法を説明できる.
ホ.同調回路の特性を説明できる.
へ.同調増幅器の動作を説明できる.
ト.帰還の安定性を説明できる.
チ.ナイキスト線図,ボード線図の意味を説明できる.
リ.LC発振回路の発振条件を求めることができる.
ヌ.水晶振動子の特性を説明できる.
ヘ.周波数変動とその対策を説明できる.
ト.振幅変調の意味を説明できる.
チ.振幅変調回路の動作を説明できる.
リ.周波数変調の意味を説明できる.
ヌ.周波数変調回路・復調回路の動作を説明できる.
ル.PLLの動作を説明できる.
ヲ.トランジスタのスイッチング動作を説明できる.
ワ.パルスの基本的性質を説明できる.
カ.波形整形回路の動作を説明できる.
ヨ.波形発生回路の定数を決定することができる.

2.トランジスタのパルス動作を理解する。
3.変調復調の原理を理解する.
4.基本的パルス回路の動作を理解する。
[必要知識・準備]
電気回路、電子回路I、電磁気学の初歩、それに関係する数学などが必要である。特に電気回路Iと電子回路Iの講義内容は、本講義で学ぶ高周波回路動作を理解する上で必要不可欠である。
[評価基準]
上記達成目標に関する複数回の試験の結果,目標の60%が達成できた場合を合格とする.
[教科書]
  1. 雨宮好文, 現代電子回路学[I]、, オーム社, ISBN:4-274-12749-4
  2. 雨宮好文, 現代電子回路学[II]、, オーム社, ISBN:4-274-12749-8
  3. 橋口住久, 基礎電子回路演習, 朝倉書店, ISBN:4-254-22611-X
  4. 藤井信生, アナログ電子回路, 昭晃堂, ISBN:4-7856-1140-5
[参考書]
  1. 相川・石田・橋口, 新版電子工学概論, コロナ社, ISBN:4-339-00565-7
[講義項目]
  1.トランジスタの高周波回路  
    1.1 ハイブリッドπ型高周波回路
    1.2 Yパラメータとその扱い方
    1.3 広帯域化
      ピーキング(並列ピーキング、直列ピーキング、エミッタピーキング)
      分布増幅器
  2.同調増幅回路
    共振回路(共振周波数,帯域幅とQ),中和、 複同調回路、 スタガ
  3.帰還回路
    帰還と安定性、 Nyquist線図, Bode線図 
  4.発振回路
    LC発振回路、水晶発振回路、周波数安定化、水晶振動子と水晶発振回路
  5.変復調回路 
    振幅変調(変調波のスペクトル,変調回路,復調回路)
    周波数変調(変調波のスペクトル,変調回路,復調回路)
  6. 位相ロックループ
  7. パルスと波形整形
    パルスの基本的性質(時間領域,周波数領域)
    波形整形回路(ダイオード回路)
    波形発生回路
[教育方法]
講義内容の定着をはかるために、毎回宿題を課し、宿題の提出をもって出席をカウントする。(宿題を提出しないときは欠席扱いとする。)
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
教育目標「C-3:電気電子工学分野の基礎数理・基礎物理の学力を養う」に対応する.
[その他]
(未登録)