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授業科目名
担当教官
ソフトウェア設計III及び実習
清弘 智昭
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
272019 S 2 (未登録) 2 後期 I
[概要]
 現在,自動車,家庭電化製品など,身近で使用される機器,工場の生産設備には各種の組込み型マイクロプロセッサが用いられている。電気電子系にとって機器開発には組み込みプログラムの知識が必須なものとなっている。組み込みプログラムの開発にあたっては,パーソナルコンピュータ上でのアプリケーションプログラムとは異なるプロセス,知識が要求される。特に,組み込みプログラムではハードウェアの知識がベースとなる場合が多い。ここでは,組み込みプログラムの開発についてSコースの「コンピュータ制御及び実習」で用いているAVRマイコンを対象として組み込みプログラムの開発手法について学ぶ。
[具体的な達成目標]
(ア)組み込みプログラム開発のための開発環境,具体的な手法を理解する。
(イ)アセンブラ,コンパイラの働きについて理解できる。
(ウ)AVRマイコンの命令を理解し,アセンブラによる基本的なプログラミングができる。
(エ)リアルタイムOSの基本的な働きや必要性を理解する。
(オ)チャタリングについて知り,チャタリングの影響を取り除く方法について理解している。
(カ)ソフトウェアによる時間待ちの実現方法を理解する。
(キ)ダイナミック表示の基本的な原理を理解する。
(ク)マルチタスクの必要性を理解し,その実現方法を複数知っている。
(ケ)マルチタスクをステート方式で実現するための原理と方法を理解する。
[必要知識・準備]
 基礎となる科目は「ディジタル回路」,計算機アーキテクチャであり,同じ学期に開講されている「コンピュータ制御及び実習」を履修していることが望ましい。
[評価基準]
 上記の上記の達成目標に関する毎週のレポートと学期末に課すプログラミングの課題の評点により決定する。
評価の割合は以下のとおりである。
レポート       70点
プログラミング課題  30点
[教科書]
  1. 教科書は使用しないが「コンピュータ制御及び実習」で配布したプリントを用いるので,講義には必ず持参すること。
[参考書]
  1. AT8535 Data Sheet,
    (http://www.atmel.com/products/AVR/よりダウンロード または,「コンピュータ制御及び実習」で配布のCDにある)
[講義項目]
1. 組み込みプログラム開発の手順。アセンブリ言語とコンパイラインタープリタ。
2.AVRの命令とアセンブリ言語によるプログラミングの基礎。
3.時間持ちプログラムの原理,時間の求め方,時間待ちプログラムの応用
4.プロセッサ内蔵タイマの動作とタイマ制御プログラム
5.IOポートの動作と入出力プログラム
6.チャタリングとその対策の原理とプログラミング
7.カウンタプログラム
8.ウオッチドッグタイマの働きと有効に利用するためのプログラム
9.BCDを7セグメントデータに変換して表示するプログラム
10.ダイナミック表示の原理とプログラミング手法
11.ダイナミック表示プログラムを完成させる
12.マルチタスクの必要性とその実現方法
13.ステートによるマルチタスクの実現
14.リアルタイムOSの原理と基礎
[教育方法]
 本講義は座学による授業の後演習を行う。演習のみでは理解は不十分であるので毎回課題を課す。この課題を解く事によりプログラミングの能力の向上が期待される。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
 本講義及び実習は電気電子システム工学科の掲げる学習・教育目標「C-6:電気電子工学分野」の専門的課題を解決する能力を養う」に対応する。
[その他]
 解答が同じレポートはすべて50%の減点とする。見せた方も見た方と同じに扱うので注意のこと。