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授業科目名
担当教官
マイクロ加工学
近藤 英一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
271150 2 I 3 後期 III
[概要]
 半導体集積回路やマイクロマシンなど、マイクロ加工・ナノ加工を用いた技術は現代情報社会において欠くことのできないものとなっている。パソコンや携帯情報機器の小型軽量化・高速化・低消費電力化は著しいが、これは電子デバイスや周辺部品が小型化しているためである。本講では、小型デバイス製造のためのマイクロ・ナノ加工技術の学問的導入を行う。
 授業では,“シリコンマイクロ加工プロセス”(集積回路製造プロセス)について講義する。シリコンプロセスは,現在工業的に用いられている唯一の超微細加工技術である。含まれる技術は多岐にわたるので、用いられる代表的な物理・化学手法のいくつかをとりあげ、その基本について説明する。
[具体的な達成目標]
以下について用語や数式を理解し,図を用いて論述でき,かつ教科書の章末問題(標準問題集兼)および授業中に出題する問題について独力で解けること。それらについて問う試験で60%以上の得点が得られること。
 気体の状態方程式と分子の運動の関係
 真空装置の原理と構造
 荷電粒子の電界による加速
 粒子間の衝突とエネルギー転移
 プラズマの状態と内部での物理現象
 プラズマを使った加工の原理
 薄膜とその堆積方法・装置
 フォトリソグラフィ
[必要知識・準備]
物理および数学の知識が必要である。物理は,高校の物理I,IIの知識で十分であるが,入試問題で出題されないような内容・概念を取り扱うので,入試で選択したからよいなどと思わず,高校の教科書を準備し復習しておくこと。特に力学,電磁気学,熱力学は入念に学習しておくこと。数学は大学初級の微積分学(ベクトルの概念を含む)程度である。
[評価基準]
評価は毎回の小テスト(演習)、中間試験、定期試験で行う予定である。比率はおおむね1:1:2であり、合格点(可)を60点とする。
[教科書]
  1. 別途指示。
[参考書]
  1. 超微細加工技術, オーム社, ISBN:427402332X
  2. 超微細加工の基礎, 日刊工業新聞社, ISBN:4526048127
[講義項目]
  1,2.真空と気体分子の運動論
  3,4.プラズマの基礎
  5,6.物理蒸着法
  7,8.薄膜の堆積過程
  9,10.リソグラフィ技術とパターニング
  11,12.エッチング技術
  13,集積回路の構造と作成プロセス
  14 定期試験
[教育方法]
教科書に沿って講義を行うが,OHPやスライドなどを併用する。OHPやスライドは紙芝居ではなく黒板と同等であるので十分にノートすること。また,時間内に毎回小演習を行い問題を解く。ビデオ教材により実際の現場を見る。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(JABEE機械情報工学プログラムの学習・教育目標)(1)(c)◎(d,g)○
(JABEE個別キーワード)物理学の基礎,質点の力学,状態方程式,マイクロ・ナノ加工,産業機器・装置,表面加工,電子/電気デバイス製作,希薄気体
[その他]
オフィスアワー 木曜17:00~18:00 A7-204教官室