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授業科目名
担当教官
オペレーションズリサーチ
服部 元信
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
263003 G 2 G 2 後期 III
[概要]
我々が個人として,あるいは集団としてある目的を持って行動する際には,まず初めに,目的を達成するための良い方法を考えるのが自然である.オペレーションズリサーチ(OR)とは,科学的方法を用いて,行動を決定する際の量的基盤を与える理論である.本講義では,ORの実用的な面を重視し,具体的な問題を通してOR手法を習得することを目標とする.
カリキュラム中での位置付け:Gコースのカリキュラム
[具体的な達成目標]
(1)最適化問題を定式化し,それを解く適切なアルゴリズムを選択することができる.
(2)線形計画問題を定式化し,シンプレックス法によって最適解を求めることができる.
(3)輸送問題固有の解法によって,最適解を求めることができる.
(4)2人ゼロ和ゲームの最適方策を求めることができる.
(5)基礎的な待ち行列理論を理解し.システムの動向を解析することができる.
(6)仕事をネットワーク・グラフとしてとらえ,能率的な仕事を行うための解析をすることができる.
(7)最適性の原理を理解し,動的計画法を運用することができる.
(8)在庫量を合理的に管理する基礎的な手法を運用することができる.
(9)勾配法の概念を理解し,運用上の注意点を説明することができる.
[必要知識・準備]
線形代数学I,II,基礎統計学I及び実習,基礎解析I,IIの内容をよく復習しておくこと.
特に,行列による連立一次方程式の解法,偏微分などの知識が必要である
[評価基準]
成績は,小テスト,レポートなどによる平常点と定期試験(中間試験,期末試験)によって総合的に評価する.
配点は,
 平常点(小テスト,レポート):20点
 中間試験:目標(1)~(5)に関する問題 40点
 期末試験:目標(1),(6)~(9)に関する問題 40点
とし,合計60点以上のものを合格とする.
[教科書]
  1. 小和田正 他, 例解OR 意思決定へのアプローチ, 実教出版, ISBN:4407022744
[参考書]
  1. 大村平, ORのはなし, 日科技連, ISBN:481712217X
  2. 佐藤喜代蔵, ORの基礎, 東京教学社, ISBN:4808210061
[講義項目]
1.ガイダンス,線形計画問題
 図解法,ピボット演算
2.線形計画法(1)
 シンプレックス法
3.線形計画法(2)
 罰金法,双対定理
4.線形計画法(3)
 輸送問題
5.ゲームの理論
 ミニマックス原理,鞍点のある2人ゼロ和ゲーム,鞍点のない2人ゼロ和ゲーム
6.待ち行列理論(1)
 M/M/1モデル,M/G/1モデル
7.待ち行列理論(2)
 M/M/sモデル
8.中間試験
9.スケジューリング
 ネットワーク・グラフ,クリティカル・パス
10.動的計画法(1)
 配分問題,最適性の原理,最短経路問題
11.動的計画法(2),英語文献の理解度確認試験
 巡回セールスマン問題
12.在庫管理(1)
 経済発注量,新聞売り子の問題
13.在庫管理(2)
 発注点法,定期発注法
14.非線形計画法
 最大傾斜法,直接傾斜法
15.期末試験
[教育方法]
教科書の内容に沿って作成したスライドを用いて講義を行う.必要に応じて,黒板に板書をして補足の説明する.
毎回,講義の終わりにその回に学習した内容の小テストを10~15分程度かけて行う.この他にも必要に応じて適宜演習を行う.
オペレーションズリサーチの一手法を説明した英語文献を1つ与え,文献の理解度を確認するため,その手法を用いて具体的な問題を解くという試験を行う.
小テストの解答例,過去の試験問題とその解答例は講義のページに掲載する.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(A) 情報処理技術者としての基礎的素養及び基礎的スキルの修得
 基礎的な最適化手法の理論と適用方法を理解できる(11.5時間).
(C) 基礎的な国際コミュニケーション力と地球的視野の修得
 ORに関する英文を理解し、英文の問題を解くことができる(1時間).
(E) 社会の要求を汲み取り解決する問題発見デザイン能力の修得
 最適化問題を定式化し、それを解く適切なアルゴリズムを選択することができる(10時間).
[その他]
講義で説明に使用するスライドを縮小した「講義ノート」を講義のページに掲載するので,講義開始前までに必ず入手しておくこと.