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授業科目名
担当教官
線形代数学II
安尾 南人
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
255030B 2 BT 1 後期 IV
[概要]
「線形代数学 I」(254010 A)に引き続き線形代数学のより進んだ内容を扱い、ここでは線形空間、内積空間、線形写像などの概念にも触れる。また、固有値理論の初歩を行列の対角化問題を中心に扱う。
[具体的な達成目標]
線形空間を考えることによりベクトルの一般的定義を与え、基底と次元、行列の階数計算、内積および外積、行列の固有値と対角化とについて、理論と応用とを学ぶ。難解さを避けるため、計算例として扱うベクトルは具体的な数ベクトルとし、線形空間や内積についての公理から出発した抽象的体系および線形写像については最小限度に言及するに止める。
[必要知識・準備]
<カリキュラム全体での位置づけ>
この科目は、数学を必要とする全ての科目の基礎の一つとなる科目であり、全ての科目の数学的基礎としてこの科目内容を学習する。
<本講義受講の前提となる必要知識・準備>
内容的に前期の「線形代数学 I」(255010 B)の続きなので、前期のこの授業で習得した内容を予備知識として仮定する。
[評価基準]
<評価方法>
基本的には期末定期試験の結果を主とし、これに中間小試験の結果等を加味した総合点を用いる。また、レポートを課した場合はこれも参考とする。しかし、レポートの報告内容が他人の模倣でないことが明瞭であると認められるような場合を除き、原則的には試験結果ほど重視しない。
<評価基準>
計2回の中間小試験(それぞれ15点満点)と期末試験(60点満点)と授業内容に対する質問等から判定する受講の積極性の評価(10点満点)との合計点により成績評価を行う。
[教科書]
  1. 水田 義弘, 理工系線形代数, サイエンス社, ISBN:4-7819-0859-4,
    (前年度前期の「線形代数学 I」(255010 B)での使用教科書と同じ)
[参考書]
  1. 水田 義弘, 詳解演習 線形代数, サイエンス社, ISBN:4-7819-0940-X,
    (推薦参考書の一例として挙げたもので、指定はしない。)

  2. H. アントン (山下 純一 訳), やさしい線型代数, 現代数学社, ISBN:4-7687-0037-3,
    (推薦参考書の一例として挙げたもので、指定はしない。)
[講義項目]
 1.線形空間(1):ベクトル演算の基本性質、線形空間および部分空間の定義と例
 2.線形空間(2):一次結合、部分空間の生成、一次独立・従属、基底と次元
 3.線形空間(3):行列の行空間と列空間、行列の階数の意味付け
 4.小演習および中間小試験:<ここで行列の階数計算の習熟を図る>
 5.線形空間(1)、(2)、(3)の内容に対する補遺
   <この段階までで、線形空間に関する基礎事項を習得する>
 6.内積空間(1):内積演算の基本性質、内積空間の定義と例、ノルム
 7.内積空間(2):コーシー・シュワルツの不等式、三角不等式、ベクトルのなす角
 8.内積空間(3):正規直交系、直交行列、ベクトルの外積
 9.小演習および中間小試験:<ここでグラム・シュミット直交化計算の習熟を図る>
10.固有値と対角化(1):固有値と固有ベクトル、固有値の重複度と固有空間の次元
11.固有値と対角化(2):行列の対角化、対角化可能性の判定
12.固有値と対角化(3):実対称行列の直交行列による対角化
13.固有値と対角化(4):行列の三角化
14.固有値と対角化(1)、(2)、(3)、(4)の内容に対する補遺
   <この段階までで、固有値と対角化とについての基礎事項を習得する>
15.期末試験:<固有値と対角化との問題を主体とし、固有値と対角化とについての
   理論理解と計算習熟とをこの段階までで図る>
[教育方法]
講義形式で必要な知識を身につける。また、中間的に実施する小演習や小試験を通じて実践力を養う。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
該当なし
[その他]
(未登録)