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授業科目名
担当教官
応用物理学II
米村 元喜
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
251160 B 2 I 2 後期 II
[概要]
「基礎物理学III」と「応用物理学II」とは電気・磁気に関する基本概念や法則を理解し、工学への応用の基礎を学ぶことを目的とする。本科目では基礎物理学IIIで学んだ電磁気学の前半部に引き続き後半部を学ぶ。基礎物理学IIIで学んだ時間的に変化しない静的な電場・磁場についてその意味を再確認した後、電場・磁場が時間的に変化する場合について考える。電磁誘導と変位電流が加わって一般的な基本法則であるMaxwellの方程式としてまとめられる筋道を理解する。次にMaxwellの方程式から導かれる波動方程式により電磁波の存在を確認する。また実際に電磁気量をいかに計測するか、電磁気現象が種々の量の計測にいかに利用されているかを学ぶ。
[具体的な達成目標]
1.経験事実からどのように抽象的な形の法則が導かれる論理を理解し、自分でその論理を組み立てられるようにする。
2.電磁気が関わる問題を解析する基礎能力を身につける。
3.電磁気を利用した機器についての理解を深める。
[必要知識・準備]
本科目を理解するためには「基礎物理学I、II、III」及び「微分積分学I、II」を履修していることが必要である。電磁気学は電荷や電流に作用する力の学問であるので、常に力学的観点から見ることが理解することにつながる。今迄に慣れ親しまない量が多く登場するが、力との関連をつねに注意してその次元を確かめることが必要である。また様々の法則や公式がいかに関連しあっているか、どうやって発見されたり導かれたかについてのストーリーを自分の言葉で語れるよう再構成してもらいたい。日常使用している電気機器やエレクトロニクス機器の体験や物理学実験における体験と結びつけて、理論と実際の対応を常に注意することが重要である。
[評価基準]
演習を兼ねた小テストと期末試験により評価を行う。様々の法則や公式がいかに関連しあっているか、どうやって発見されたり導かれたかについてのストーリーを自分の言葉で語れるよう再構成できているかで評価する。別々に脈絡なしに憶えるような勉強のしかたは評価しない。(演習30%、期末試験70%)
[教科書]
  1. 砂川重信, 「電磁気学の考え方」, 岩波書店, ISBN:4-00-007892-5
[参考書]
  1. 霜田光一, 電磁気ハンドブック, 聖文社, ISBN:4-7922-1333-9
[講義項目]
 1.静電場、静磁場、定常電流に関する確認
 2.静電場、静磁場、定常電流に関する確認
 3.演習・小テスト
 4.時間的に変動する電場と磁場 (変位電流の導入、アンペ−ル-マックスウエルの法則)
 5.時間的に変動する電場と磁場 (ファラデ−の電磁誘導の法則、発電機とモーター、インダクタンス)
 6.交流回路 (インダクター,抵抗,コンデンサーを含む回路に生じる振動電流、インピーダンス)
 7.演習・小テスト
 8.電磁気学の基本法則 (マクスウエルの方程式、ローレンツ力、電磁場のエネルギー)
 9.電磁波 (波動方程式、電磁波の速度、偏波、電磁波が運ぶエネルギー、運動量と放射圧)
10.電磁波 (アンテナによる電磁波の放射、電磁波のスペクトル)
11.演習・小テスト
12.電磁気量の計測 (電流、電圧、電力、抵抗、容量、インダクタンス、磁場等の計測)
13.電磁気現象の計測への応用 (長さ、時間、速度、歪、力、温度等の計測)
14.演習・小テスト
15.試験
[教育方法]
講義に続いて演習を行い自分で考えることによって目標を達成する。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(JABEE機械情報工学のプログラムの学習・教育目標)(1)-c,d,g:○
(JABEE個別キーワード)
[その他]
オフィスアワー:後期火曜日5時限 米村教官室(質問・相談歓迎)