山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ |
授業科目名
|
担当教官
|
|||||
数値計算及び実習
|
角田 博之
|
|||||
時間割番号
|
単位数
|
コース
|
履修年次
|
期別
|
曜日
|
時限
|
251090 | 2 | D | 3 | 前期 | 木 | I-1~III-1 |
[概要] | ||||||
数値計算の目的は,「現象を理解するために考案したモデルを計算機を利用して数値的に解き,現象の解明や製造物の設計に役立てる」ことにあり,計算機の発達した現在ではその重要性が益々高まっている. 本講義では理工学への応用において特に重要な以下の内容をピックアップし,誤差解析などの数学的側面は必要最小限にとどめ,実用的側面を重視して解説する. 1)計算機による数値表現と各種数値計算誤差 2)非線形方程式の近似解 3)常微分方程式の初期値問題 4)連立一次方程式の数値解法と行列演算 5)最小2乗法による離散データの関数近似 また,講義と平行して,計算機を利用した数値計算実習も行う. |
||||||
[具体的な達成目標] | ||||||
本講義では, 1)計算機内部での数値表現と数値計算誤差を知った上で計算が行えること. 2)ニュートン法による非線形方程式の求解ができること. 3)常微分方程式の数値解をルンゲ・クッタ法によって求められること 4)ガウス消去法あるいはLU分解法により連立一次方程式の数値解が求められること 5)最小2乗法によって離散データを線形関数で近似できること を主な達成目標とする.また,講義と平行して,"Excel"および"Visual Basic for Application (VBA)"を利用した数値計算実習を行い,これにより, 6)Visual Basicによる簡単なプログラミング技法を会得すること. 7)講義で学んだ数値解法アルゴリズムをプログラムの中に取り入れることができること. の2点を実習の達成目標とする. |
||||||
[必要知識・準備] | ||||||
以下の各先行科目に関して,その基礎を理解していることが望ましい. 1)線形代数学I(特に,連立1次方程式の理論を含めた行列演算) 2)微分積分学及び演習(特に,微分・積分の意味,テイラー級数展開など) 3)微分方程式I(特に,常微分方程式) 4)情報処理及び実習(キーボード,マウスやWindows操作法に関する計算機リテラシー) |
||||||
[評価基準] | ||||||
各講義項目毎に,重要事項の理解度を確認するための小テストあるいはレポートを課す.また,試験は,中間試験と期末試験の2度行う. 最終評価は,中間試験と期末試験の成績を80%程度,レポートの成績および講義態度を20%程度の割合とする. |
||||||
[教科書] | ||||||
[参考書] | ||||||
(未登録) | ||||||
[講義項目] | ||||||
1.「数値表現と各種数値計算誤差(その1)」 ☆整数表現と浮動小数点表現, ★EXCELによる数値計算とグラフ表示1 2.「数値表現と各種数値計算誤差(その2)」 ☆数値計算誤差の種類と対策, ★EXCELによる数値計算とグラフ表示2 3.「非線形方程式の近似解法(その1)」 ☆反復解法と解の収束, ★EXCEL VBA入門1 4.「非線形方程式の近似解法(その2)」 ☆二分法及びニュートン法, ★EXCEL VBA入門2 5.「常微分方程式の初期値問題(その1)」 ☆常微分方程式と初期値問題, ★EXCEL VBA入門3 6.「常微分方程式の初期値問題(その2)」 ☆オイラー法,修正オイラー法,★EXCEL VBA入門4 7.「常微分方程式の初期値問題(その3)」 ☆ルンゲ・クッタ法と多段法, ★EXCEL VBA入門5 8.「中間試験」 9.「連立一次方程式の数値解法と行列演算(その1)」 ☆基本行列変形とガウス消去法,★VBAによる数値計算実習1 10.「連立一次方程式の数値解法と行列演算(その2)」 ☆LU分解法, ★VBAによる数値計算実習2 11.「連立一次方程式の数値解法と行列演算(その3)」 ☆行列式と逆行列演算への適用,★VBAによる数値計算実習3 12.「最小2乗法による離散データの関数近似(その1)」 ☆離散データの関数近似, ★VBAによる数値計算実習4 13.「最小2乗法による離散データの関数近似(その2)」 ☆線形関数による最小2乗近似,★VBAによる数値計算実習5 14.「最小2乗法による離散データの関数近似(その3)」 ☆改訂コレスキー法, ★VBAによる数値計算実習6 15.「期末試験」 ☆は講義項目,★は実習項目をそれぞれ示す. |
||||||
[教育方法] | ||||||
1)数式に頼った抽象的表現を避け,できるだけ具体例を挙げて数値計算法を説明するように努める. 2)講義項目毎にレポートを課すことにより,具体的演習課題にふれ,理解を助ける. 3)情報処理教室を利用した数値計算実習を講義と平行して行い,プログラミングと実際の数値計算を体験することで,数値計算アルゴリズムの理解を深める. |
||||||
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応] | ||||||
☆JABEE学習・教育目標: ・基準1-(1)-(c)「数学,自然科学及び情報技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力」-> 主体的に対応(◎) ・基準1-(1)-(d)「該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用できる能力」-> 付随的に対応(○) ☆MDコース学習・教育目標: ・基準(C)「機械工学の基礎」-> 主体的に対応(◎) |
||||||
[その他] | ||||||
☆オフィスアワー: 講義終了後または月曜日第V限 ☆関係するJABEE要件とその学習時間 ・共通基準「数学,自然科学及び情報技術」に関する学習時間:33.75時間 |