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授業科目名
担当教官
生体機能物質特論
松郷 誠一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
401481 2 物質工学専攻 1 前期 II
[概要と目標]
概要:スーパーオキシド(O2-)やヒドロキシラジカル(・OH)に代表される活性酸素は、放射線や環境汚染、化学物質、紫外線などの外因性要因やミトコンドリア、食細胞あるいはアルコール代謝といった生体内反応で容易に生成される。即ち、酸素呼吸を通してエネルギー産生を行い、常に酸素雰囲気の中で生活しなければならない生物の体内では酸素の代謝物である活性酸素の生成は避けられず、常にそれらにさらされている状態にある。活性酸素は反応性に富むことから、生体膜を構成する脂質やタンパク質に攻撃を加えたり、遺伝子、核酸と反応してDNA損傷や突然変異を引き起こす
など酸化的細胞障害の原因となる。それらの細胞障害は様々な疾病の原因や増悪因子となり、老化や発がんのメカニズムにも関係する。活性酸素により惹起されるこれらの酸化的細胞傷害を抑制 するために、生体には発生する活性酸素およびラジカルを除去したり、酸化的障害を受けた細胞に直接作用して、その損傷を修復する等の酸化
ストレス防御機構が備わっている。こうした科学の詳細を上記テーマを基にして、紹介する。
[必要知識・準備]
生物化学、有機化学に関する知識、基礎的な生化学の知識
[評価基準]
1、出席をとる。2、共通のテーマで議論する。3、レポート課題を与える。4、皆の前で発表を行う。5、授業への取り組み
これらのことを総合的に勘案して評価する。
[教科書]
  1. ISBN:4260106317,
    (分子予防医学 (松島綱治編) 医学書院)
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
生体機能物質特論  博士後期課程
講義概要(主題)
フリーラジカルと生体
テーマについて
1)活性酸素の科学(1ー3)
  ー化学、生物学、医学についてー
2)抗酸化物質の科学(4ー6)
  生体を守る物質の科学
3)シグナルとしてのフリーラジカル(7ー10)
  NOの科学、情報伝達とフリーラジカル
  アポトーシスとフリーラジカル
4)環境とフリーラジカル(11ー12)
  環境からのフリーラジカル源
5)食品とフリーラジカル(13ー14)
  変異原、発ガンとの関連
6)まとめ