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授業科目名
担当教官
現代家族法特論
山口 亮子
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
328330 2 (未登録) 1 後期 III
[概要と目標]
本授業では、この社会の中における家族問題について、法律の観点からそれを読み解いていく。具体的には、離婚による子どもの奪い合い、人工生殖により生まれた子どもの親子関係、児童虐待、ドメスティックバイオレンスと夫婦の関係、同性婚の問題、成年後見問題等、現代社会に現れる家族の法律問題を扱い、多様な価値観の中で人々が共生していける社会制度を構築するために、既存の家族法の問題点をあぶり出し、今後の改正内容を検討していく。この場合、社会的弱者である子ども、老人、女性に視点を置き、共生社会の真の意味を探ることのできる感覚を養うことを目的とする。
[必要知識・準備]
家族法の法的理解について、全般的な講義を行った後、受講者との対話形式により、
講義を進めていく。
[評価基準]
講義中の発言、議論および数回のレポートにより評価する。
[教科書]
  1. 生物学的出自と親子法―ドイツ法・フランス法の比較法的考察 日本比較法研究所翻訳叢書, 中央大学出版部
  2. 現代立憲主義と司法権―佐藤幸治先生還暦記念, 青林書院
  3. 『平和と人権の時代』を拓く―青年法律家協会創立50周年記念, 日本評論社
  4. ヒト・クローン無法地帯―生殖医療がビジネスになった日, 紀伊国屋書店
  5. つくられる命 ~AID・卵子提供・クローン技術, NHK出版
[参考書]
  1. 山内俊雄, 性同一性障害の基礎と臨床, 新興医学出版会
  2. 危機にある生殖医療への提言―ジェンダーバラエティー・着床前診断・精子卵子提供・代理出産, 近代文芸社
  3. 憲法論集―樋口陽一先生古稀記念, 創文社
  4. 公法の思想と制度―菅野喜八郎先生古稀記念論文集, 信山社出版
  5. 現代国家の制度と人権―榎原猛先生古稀記念論集, 法律文化社
[講義項目]
・わが国における婚姻の成立
・同性愛と結婚
・離婚の法的問題
・離婚後の子どもの監護権決定に関する日米法の相違
・親子関係成立・不成立の法的問題
・人工生殖による親子関係
・子どもの人権を取り巻く法的諸問題
・子どもの権利条約と日本法
・世界の児童虐待防止法とわが国の法律
・ドメスティック・バイオレンスの法的問題
・フェミニズム法学から見る社会