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授業科目名
担当教官
半導体デバイス工学特論
安井  勝/加藤 孝正/中川 清和
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
322154 2 (未登録) 1 前期 I
[概要と目標]
 今日エレクトロニクスは高度情報化社会を支えるキー技術として不可欠のものとなっている。本授業では、その核となる半導体デバイスを理解する上で必要となる知識を得ることを目的とし、以下の4項目に分けて講義を行う。
(1)半導体物理に関する基礎的事項
(2)代表的電子デバイスのダイオード、MOSFETとバイポーラトランジスタ、最近注目を集めているヘテロ構造デバイスの動作原理と応用
(3)光と電子を結びつけるフォトニックデバイスの動作原理と応用
(4)高周波領域で用いられるマイクロ波デバイスの動作原理と応用
[必要知識・準備]
電磁気学、量子力学
[評価基準]
評価基準は、目標の半導体素子に関する全体像を把握することであり、目標達成度で評価を行います。出席および定期試験の成績を総合評価します。
[教科書]
  1. 教科書は指定しない。
[参考書]
  1. R Enderlein And N J M Horing, Fundamentals of Semiconductor Physics and Devices, World Scientific (1997),
    ((1)の参考書)

  2. S. M. Sze, Physics of Semiconductor Devices, John Wiley & Sons Inc (1981),
    ((2),(3),(4)の参考書)
[講義項目]
(1)半導体物理に関する基礎的事項
 (1−1)半導体の電子構造1電子近似、Bloch 関数、エネルギーバンド
 (1−2)電子系の統計的性質多電子系の状態、Fermi 分布、正孔の概念  
 (1−3)半導体における電気伝導電子と正孔の運動、キャリアの散乱、キャリアの生成・
      拡散・再結合
(2)代表的電子デバイスのダイオード、MOSFETとバイポーラトランジスタ、最近注目を集
   めているヘテロ構造デバイスの動作原理と応用
 (2−1)異種物質の接合拡散電位、整流作用、接合の静電容量
 (2−2)電界効果トランジスタ界面の蓄積状態・空乏状態・反転状態、MOS構造の静電容量
 (2−3)電界効果トランジスタの構造と動作ピンチオフ、飽和特性の理由など
 (2−4)バイポーラトランジスタの構造と動作電流電圧特性、アーリー効果
 (2−5)ヘテロ構造電子デバイスHEMT、歪みSi素子などバイポーラトランジスタの構造と
      動作
(3)光と電子を結びつけるフォトニックデバイスの動作原理と応用
 (3−1)半導体中の光吸収過程基礎吸収遷移、エネルギー帯と不純物準位間の遷移、
      エネルギー帯内遷移
 (3−2)半導体中の放射再結合過程放射再結合確率、配位図、基礎放射遷移、
      エネルギー帯と不純物準位間の遷移、ドナー・アクセプタ遷移、
 (3−3)発光・受光デバイス発光ダイオード、半導体レーザ、光抵抗器、フォト
      ダイオード、太陽電池
(4)高周波領域で用いられるマイクロ波デバイスの動作原理と応用
 (4−1)マイクロ波デバイス?:衝突イオン化、インパットダイオード、リーチスルー、
      バリットダイオード
 (4−2)マイクロ波デバイス?:透過係数、トンネルダイオードの電流−電圧特性、
      微分負性抵抗、バルク効果デバイス