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授業科目名 歴史学方法論B(本年度非開講)
時間割番号 162212B
担当教官名 (     )
開講学期・曜日・時限 集中・(未登録)・(未登録) 単位数 2
<対象学生>
(指定なし)
<授業の目的および概要>
ヨーロッパ現代史の鍵となる問題について、中欧、とくにドイツにおける現代史の問題を中心に検討する。ご承知のように、ドイツ国家は20世紀の二つの世界戦争に決定的に関与し、その後の「冷戦」期以降も「ドイツ問題」としてつねに国際関係の重大な焦点になってきた。この講義では、現代史の映像史料も用いながら、歴史学がどのように20世紀ドイツを認識把握してきたのか、そのありかた、解釈の方法についても吟味してみたい。
<授業の方法>
基本的に講義形式でおこなう。毎回写真やビデオもコメントを加えて使用する。
<成績評価の方法>
講義終了時に、レポートを書いてもらう。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
日本人の紋切り型ドイツ・イメージは?と問えば、ヒトラー・ビール・ベートーベンということになるかもしれないが、固定観念のリピーティングにならないようドイツ史の変動過程や政治社会構造の特質にもよく目を配ってほしい。
<テキスト>
  1. ノルベルト・フライ、芝健介訳, 『総統国家 ナチスの支配1933~1945年』, 岩波書店, ISBN:4-00-001240-1,
    (版元品切れのため、受講者が購入する必要はない。)
<参考書>
  1. 坂井榮八郎, 『ドイツ史10講』(岩波新書826), 岩波書店, ISBN:4-00-430826-7
  2. 芝健介, 『ヒトラーのニュルンベルク』, 吉川弘文館, ISBN:4-642-05490-1
  3. ペーター・シェットラー編, 『ナチズムと歴史家たち』, 名古屋大学出版会, ISBN:4-8158-0408-7
  4. ウォルター・ラカー編, 『ホロコースト大事典』, 柏書房, ISBN:4-7601-2413-6
  5. 成瀬治編, 『世界歴史大系 ドイツ史 3』, 山川出版社, ISBN:4-634-46140-4
<授業計画の概要>
1.現代史研究の方法と史料ガイド
2.ヨーロッパにおけるドイツ帝国の登場とビスマルク国家の「遺産」
3.第一次世界大戦の諸問題
4.革命の挫折とヴェルサイユ条約 ―「帝国」の継承国家問題
5.ヴァイマル共和国とドイツ政治社会の構造的諸問題
6.ナチズムの台頭 ―ファシズム研究の諸問題
7.最近のヒトラー論から
8.「第三帝国」の成立 ―「ドイツの特殊な道」論をめぐって
9.第二次世界大戦の諸問題
10.ホロコーストにいたったヨーロッパの反ユダヤ主義と「ユダヤ人問題」
11.戦犯裁判とその後の「過去の克服」
12.現代ヨーロッパの国際関係と「ドイツ問題」