授業科目名	確率的見方
時間割番号	053009
担当教官名	中村　宗敬
開講学期・曜日・時限	後期・火・V	単位数	2
＜対象学生＞
全学生対象
＜授業の目的および概要＞
通常は漠然と抱いている「確率」という概念をはっきりと捉えなおし、現在の確率論の問題を具体的な事例を通して紹介する。
＜授業の方法＞
主に講義形式で行う。
＜成績評価の方法＞
レポートまたは試験により評価する。
＜受講に際して・学生へのメッセージ＞
厳密な数学としての確率論は深く立ち入ると難しい面もある。しかしこの講義ではそのような固い数学は使わずに、確率論が持つパラドキシカルな不可解さと、それを知り、考える楽しみが伝わるようにしたいと思っている。常識を反映しているようでいて日常感覚とかけ離れた確率論の世界を堪能してほしい。数学の苦手な人も大歓迎（のつもり）。積極的に授業に参加することを望む。
＜テキスト＞
資料を授業中に配布する。
＜参考書＞
授業時に紹介する。
＜授業計画の概要＞
次のトピックを取り上げて解説する。 (1) 確率測度 --- 点の大きさはゼロ。それでは点を集めた線分もゼロ？ (2) Bertrand の paradox --- 半径 1 の円に弦を引く。その長さが 1 以上の確率は？ (3) 誕生日問題 --- まったく同じ名前の人がクラスの中にいた！よくある？ (4) 条件付確率 --- 三択問題で大いに悩む。 (5) 結婚問題 --- 次々と出会う異性の中から、誰を選べばいい？ (6) Can one hear the shape of a drum? (7) 極限定理 --- 猿がタイプライターをでたらめに打ち続けたら？ (8) Chaos Game --- 単純な規則で次々と点を描くと浮かび上がる奇妙な図形。なぜ？ (9) Random Walk --- 酔っ払ってイイ気持ち。さて帰らなきゃ。だいじょうぶ？ (10) 逆正弦法則 --- 最初の負けが取り返せない！実力は同じはずなのに。