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授業科目名
環境科学
担当教官
神宮寺 守/森  一博
時間割番号
単位数
履修年次
期別
M000051 2 1 通期
[学習目標]
一般目標
 環境科学は広い分野にまたがる総合的な学問で,調和のとれたよい環境とは何かを追求する学問である。気圏,水圏,地圏,生物圏の4つの圏からなる地球システムでの物質循環に基づいて,人間活動に起因するさまざまな環境問題を理解する。具体的には地球環境問題の現状,原因,影響,対策,とくに地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨のメカニズムについて理解を深める。また, 国内における大気汚染,水質汚染,土壌汚染の現状,発生メカニズム,影響,対応策について学び,さまざまな化学物質による環境汚染問題を理解する。成長の持続と環境の保全との綱引きのなかで,科学技術がもつ可能性と限界を理解し,人間と環境との相互作用についてよく考え,良識のある環境評価ができるようにする。

行動目標
1)知   識
1.地球システムでの物質循環に基づいて,人間活動の環境への影響について述べることができる。
2.地球温暖化,オゾン層破壊,酸性雨について,その原因物質とメカニズムを説明することができる。
3.国内における化学物質による環境汚染を食物連鎖を含む化学物質の物質循環から説明することができる。
4.ダイオキシンや環境ホルモンなど有害化学物質の生物や人の健康に対する影響を述べることができる。
2)技   能
5.さまざまな環境問題の原因やメカニズムを理解し,問題に応じてその対応策を考えることができる。
6.化学物質について分解性,生物蓄積性,毒性からその有害性を判断することができる。
7.環境問題の正しい理解に基づいて,良識のある環境評価をすることができる。
3)態   度
8.人間の活動が環境や生物に与える影響を理解し,環境問題に対して社会の一員としての態度を実践できる。
9.有害化学物質の生物や人の健康に与える影響を理解し,実験廃液や廃棄物の処理を実行できる。
10.自然との共生の視点から,成長の持続と環境の保全との綱引きのなかで豊かさを追求する。
[授業計画]
[前期]
 1 講義内容
 2 人間活動と環境
 3 環境悪化をもたらす要因
 4 エネルギー問題		    
 5 大気環境1(梶井)
 6 大気環境2(梶井)
 7 オゾン層破壊・地球温暖化
 8 酸性雨
 9 森林の減少
10 海洋汚染
11 大気汚染
12 水質汚染
13 廃棄物問題とリサイクル
14 “共有地の悲劇”
15 前期定期試験
		
[後期]	
 1 自浄作用・残留性有機汚染物質
 2 ダイオキシン類
 3 重金属・微量元素
 4 未来予測を困難にする原因1(森 義仁)
 5 未来予測を困難にする原因2(森 義仁)
 6 薬物代謝酵素
 7 化学物質の作用点
 8 生物機能による環境浄化1(森 一博)
 9 生物機能による環境浄化2(森 一博)
10 毒性評価
11 内分泌撹乱化学物質(環境ホルモン)
12 環境汚染物質と分析方法1(小林)
13 環境汚染物質と分析方法2(小林)
14 環境保全・ISO14001
15 後期定期試験
[評価基準]
小テスト(通年20回程度)、レポート(通年6通)、定期試験(前期,後期)の合計点数および学習態度から総合評価する。
[教科書]
  1. 川合 真一郎・山本 義和,  第3版 明日の環境と人間, 化学同人, ISBN:4-7598-0967-8
[参考書]
  1. 環境省編, 平成16年版環境白書 広がれ環境のわざとこころ, (株)ぎょうせい, ISBN:4-324-07127-6
  2. 環境省ホームページ, http://www.env.go.jp