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授業科目名
担当教官
熱流体工学
宮田 勝文/一宮 浩一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
261080 2 I 2 後期 I
[概要と目標]
 流体とは水や空気のように流れる物体であり、流体の流れを考えるときは、流体そのものの移動だけでなく、流れに乗って移動するエネルギーや、流体と固体との間に相互におよぼし合う力も含める必要がある。熱の移動は物体の移動と異なり、流れる実体はないが、やはり流れとして扱える。熱の流れは、エネルギーの流れと直結しており、流体の流れとも密接な関係がある。
 人類は、火力、水力、風力の利用を自然から学び、近代産業を発展させてきた。そして、エネルギー問題が深刻となった今日、熱の流れと流体の流れについて工学的理解を深めておくことは重要である。本講義では、ともに流れるという共通した性質をもつ熱と流体に関する基礎を学ぶ。
 本講義の理解度を計る目安として、標準問題集が用意されている。この問題集の70%以上を自力で解決できることが要求される。理解できない箇所がある場合はオフィスアワーに教員室を訪ね、理解を深めておくよう期待する。各自勉学の計画をたて、学習目標を達成することを期待する。
(JABEE機械情報工学プログラムの学習・教育目標)d:◎
(JABEE個別キーワード)理想流体の力学、粘性流体の力学、熱伝導、対流熱伝達
[必要知識・準備]
微分積分学I、II、基礎物理学IIなど
[評価基準]
中間試験 30%、 定期試験 60%、 学習態度 10%
「JABEE機械情報工学プログラム」の学習・教育目標の(d)は、上記の基準を満たせば達成される。
[教科書]
  1. 一色尚次, わかりやすい熱と流れ, 森北出版, ISBN:4-627-60031-3
[参考書]
[講義項目]
  1.流れるものの基本的性質、流線、圧力、粘性
  2.エネルギーの種類と変換
  3.静水の力学の基礎方程式
  4.ポテンシャル流れ、流れ関数
  5.流体の運動方程式、実質微分
  6.定常流、ベルヌイの式とその応用
  7.揚力と抗力、物体の抵抗係数
  8.粘性のある流れ、ナビエ-ストークスの運動方程式
  9.ポアズイユの流れ、乱流と層流,境界層
 10.熱を含む流れ、熱エネルギーを考慮した流れの基礎式
 11.伝熱と物質伝達、伝熱に関する無次元数
 12.熱の移動に関する諸法則
 13.熱伝導、物体内の温度分布
 14.熱伝達、強制対流熱伝達
 15.熱放射、熱通過
 オフィスアワー:後期火曜日5時限にA1−204の教員室で。質問・相談歓迎します。