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授業科目名
担当教官
基礎物理学II
舛谷 敬一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
254220 2 CL 4 後期 II
[概要と目標]
概要と目標:
 工学を専攻する学生にとって、物理学は重要な基礎科目の一つである。特に、力学は物理学の中で最も基本的な部門であり、様々な基礎的概念を理解する上で必須である。この講義では、基礎物理学Iで学んだ質点の力学を基礎にして、質点系・剛体の運動について学ぶ。具体的には以下のようなことを理解し、応用できるようになることを目指す。
 1.2体問題の解法を通して、質量中心の運動と質量中心に相対的な運動の性質を理解し、簡単な場合にこれを応用する。
 2.この概念を質点系について一般化し、さらに、全運動量、全角運動量、全エネルギーに関する保存則を学ぶ。
 3.質点系の知識を、自由度の限られた剛体の運動に適用し、剛体の静止や回転運動の詳細を調べることができるようにする。
(なお、この講義は旧カリキュラムでの過年度生用である。)

学科の学習・教育目標との対応:
 (B)土木環境工学の専門知識習得に必要となる数学、自然科学及び情報処理の基礎学力を身に付け、土木環境技術者としての知的基盤を形成する。(技術者としての知的基盤の形成)
[必要知識・準備]
 基礎物理学I(254210)を履修していること
[評価基準]
評価方法:
 次の3つを総合して評価する。
 1.出席等(出席・受講状況、宿題レポート、講義及び演習ノート)
 2.中間試験
 3.期末試験

評価基準:
 以下の2つの基準A、Bのうちで、良い方を評価点とする。
 A:出席等(20点)、中間試験(30点)、期末試験(50点)
 B:出席等(10点)、中間試験(10点)、期末試験(80点)

なお、不合格者に対する追試験等は行わない。
[教科書]
  1. 原康夫, 理工系の基礎物理 力学, 学術図書出版社, ISBN:4873610931
[参考書]
  1. 演習書(問題の解説が詳しくなされているもの)を各自購入されたい。
[講義項目]
 1.2体問題:質量中心の運動、相対運動
 2.衝突問題:撃力、反発係数、運動量保存則
 3.質量中心の運動
 4.質量中心に相対的な運動:スウィング・バイ
 5.角運動量:質量中心の角運動量とそのまわりの角運動量、角運動量の運動方程式
 6.中間試験:1から4まで
    達成目標:簡単な2体問題の運動方程式が書け、それを解くことができる。
         多体での運動量保存則を理解し、2体衝突の簡単な例が解ける。
         外力のない場合とある場合につき、質量中心の運動を求められる。
         簡単な例につき、質量中心に相対的な運動を求められる。
   運動エネルギー:質量中心の運動エネルギーとそれに相対的な運動のエネルギー  
 7.ポテンシャルエネルギー
 8.剛体の運動方程式:質点系と剛体、運動の自由度
 9.静力学(1):力の合成、偶力
10.静力学(2):力の釣り合い
11.固定軸の回りの剛体の回転運動:実体振り子
12.中間試験:5から10まで
    達成目標:多体問題の角運動量の運動方程式を書くことができる。
         多体問題での力学的エネルギーの計算ができる。
         簡単な例につき、剛体の力のつりあいを解くことができる。
   慣性モーメントの計算方法
13.剛体の平面運動(1):斜面を転がる運動
14.剛体の平面運動(2):様々な例
15.期末試験:1から14まで
    達成目標:中間試験1、2の達成目標に加えて
         剛体の慣性モーメントの計算ができる。
         簡単な例につき、固定軸回りの剛体の回転運動を解くことができる
         簡単な例につき、剛体の平面運動を解くことができる。