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授業科目名
担当教官
解析学II
平野 光昭/澤登  健
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
251050 A 2 D 3 後期 I
[概要と目標]
 フーリエ解析を学びます。フーリエ解析は振動を伴う現象の解析には欠かせない手段として,運動と振動,エネルギーと流れ,情報と計測・制御などの工学系の諸分野に広く応用されています。しかし,半期の授業でそう多くの知識を獲得することは困難です。偏微分方程式の授業でその具体的な応用について学ばれた人が多いと思いますので,本科目ではフーリエ級数,超関数とフーリエ変換等について,数学的な理論を学び,これによって数学的理解力,論理的思考力,数学の工学への応用能力を高めることを目標とします。
 具体的には,自発的・継続的な予習・復習に心がけ,こちらで用意した演習問題の60%以上が独力で解けたら,目標が達成されたものと認めます。講義内容はかなり高度なものですが,やさしく解説します。分からないとき,十分考えた上で問題が解けないときは,どしどし質問してください。
[必要知識・準備]
 微分積分学,線形代数学および微分方程式で学んだことをしっかり身につけていることが必要条件です。
[評価基準]
定期試験60%,学習態度(小テスト,授業中の挙手による発言を含みます)20%,レポート20%とします。なお,「出席3分の2以上」は定期試験を受けるための基礎資格です。
[教科書]
  1. 新井 仁之, 数学レクチャーノート 基礎編1 フーリエ解析と関数解析学, 培風館, ISBN:4-563-00645-9 C3341
[参考書]
[講義項目]
1.フーリエ解析とは何か(フーリエ級数の例,複素フーリエ級数とコサイン形フーリエ級数,
  フーリエ級数展開できる関数,平均2乗誤差)

2.フーリエ級数を微分方程式を解く(熱方程式,電気回路の微分方程式,線形作用素・微分方
  程式が解けるからくり)

3.フーリエ級数からフーリエ変換へ(フーリエ変換の導出,多重指数について,急減少関数空
  間,フーリエ変換の性質,急減少関数列における収束)

4.超関数とフーリエ変換(超関数の定義,シュワルツの発想と緩増加超関数の定義,超関数の
  例,超関数の微分・フーリエ変換・合成積,緩増加超関数列の収束,超関数のフーリエ変換
  の例)

5.超関数の合成積−詳論−