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授業科目名 教育学特殊講義IIA
時間割番号 161144A
担当教官名 田中 孝彦
開講学期・曜日・時限 集中・(未登録)・(未登録) 単位数 1
<対象学生>
発達教育コース2~4年次生、その他関心のある学生
<授業の目的および概要>
 下記の授業計画の概要を参照
<授業の方法>
(未登録)
<成績評価の方法>
 講義の最終時間に、この講義・テキストに関する小論文を書いてもらう。評価はそれに基づいておこなう。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
(未登録)
<テキスト>
  1. 田中孝彦, 『生き方を問う子どもたちー教育改革の原点へ』, 岩波書店, ISBN:4-00-022129-9
  2. 田中孝彦, 『学校に、人間の成長にふさわしい時間の流れを取り戻そう』, 北海道子どもセンター
<参考書>
<授業計画の概要>
 以下の柱に沿って講義を行う。具体的にはテキストをもとに、必要な説明・資料を追加しながら進める。

1、青年期の生き方の問いと人間・教育への関心
  (1)母子関係の葛藤とその対象化
 (2)「拒食」体験をみつめる
  (3)「就職不安」と根源的な問いの芽生え
  (4)生活実感を論理化する学習の探究
  (5)現代学生の可能性と大学教師
                        
2、日本の子ども世界の動向をどうみるか
(1)人間形成の「危機」の広がりと深まり
(2)阪神大震災と子どもたち
(3)薬害エイズ訴訟と子どもたち
(4)「児童連続殺傷事件」と子どもたち
(5)生き方への問いの芽生え
                      
3、子どもたちの声を聴く
(1)「秩序」「厳しさ」「父性」論の流行
(2)子どもの声に耳を傾けることから
(3)子どもの「人生イメージ」調査の試み
(4)ある高校生の語り
(5)新しい幸福観の模索として
                      
4、現代の人間形成の根本に立ち戻る
(1)情動・感情の世界に向きあう
(2)友だち関係への要求を受けとめる
(3)男・女になる過程を支える
(4)進路・職業の不安を共に考える
(5)知育の質を変える
                      
5、子どもを支える新しい共同関係を創る
(1)子どもの問題で責め合う関係
(2)子どもを支える新しい共同のイメージ
(3)日本の社会における新しい共同への動き
(4)「非行」の娘を抱えたある母親の模索
(5)現代の「発達援助者」たちの仕事
                      
6、教師像を問い直す
(1)「学級崩壊」に直面した教師たちの声
(2)教師たちによる「子ども理解のカンファレンス」の試み
(3)教育実践の知恵の交流
(4)新しい教師像の芽生え
(5)学校像の問題との関連
                      
7、学習指導の質を変える
(1)近年の「学力論」の揺れ動き
(2)子どもたちの問いを学習指導のテーマに
(3)学習指導の形態・条件の見直しと改善
(4)人間教育としての「読み・書き・算」の工夫
(5)世界と自分を理解するための「母観念」の形成
                      
8、臨床教育学を拓く
  (1)相談的関係を重層的に結ぶ
  (2)生活表現の聞きとりのセンスを磨く
 (3)人間発達援助実践についての共同研究
 (4)「自己」と「時間意識」を軸とした発達観の形成
 (5)臨床教育学の構想