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授業科目名 総合科目・共生の時代と人権
時間割番号 050113
担当教官名 岸本 広司/藤原 真史/川 亜紀子/山口 正樹
開講学期・曜日・時限 前期・金・III 単位数 2
<対象学生>
3年次以上の学生に限る。「総合科目・共生する社会と人権(050100)」の単位取得者を除く。
<授業の目的および概要>
現在、さまざまな領域で異質なもの同士の衝突が起こっています。しかし今日ほど、互いの差異を認識し、それぞれの存在と価値を尊重しながら共生していくことが必要とされている時代もありません。本講義は、こうした今日的課題を前提としつつ、人権の理念やさまざまな差別問題を取り上げ、共生の時代における人権のあり方を検討しようとするものです。
<授業の方法>
4名の担当者が、それぞれのテーマに沿ってリレー方式で講義します。
<成績評価の方法>
各担当者の講義終了時に試験ないしレポートを課し、出席点も加味して総合的に評価します。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
社会的差別や人権問題に関して、常に豊かな想像力を持って下さい。また、講義に対しては受け身的ではなく、主体的であって下さい。質問や建設的批判は大いに歓迎します。
<テキスト>
  1. プリントを用意します。
<参考書>
  1. 適宜紹介します。
<授業計画の概要>
1  ガイダンス(岸本)
2-5  フランス革命のもたらした「同化」と「共生」をキーワードとしながら、ヨーロッパに
  おける人権の問題、とくに、統合が進展するにつれて深刻さを増している移民・外国人
  労働者の問題をフランスとドイツを中心に考察します。ナチス時代のユダヤ人問題も取り
  上げる予定です。(川崎)
6-8  我が国でも、日本に住む外国人との共生をめぐる問題が議論されています。例えば、
  地方参政権の付与や公務就任権に関する問題等です。近年では、個々の市民が外国人と
  共にひとつのコミュニティを築いていくための方途も追求されています。ここでは、
  こうした具体的な諸問題の検討を通して、日本に住む外国人の権利について考察します。(藤原)
9-12 我が国における人権問題を、国のハンセン病政策を中心に考えます。ハンセン病患者に
  対する隔離政策は、1996年まで続けられましたが、国家的な人権侵害が長期にわたって
  継続されてきた理由は何であったのか、またそうした政策を支えてきた優生思想とは何で
  あったのかを検討します。(山口)
13-14 同和問題は、日本の戦後民主主義が置き去りにしてきた未解決な課題のひとつであり、
  いまなおさまざまな差別に苦しむ人々が多くいます。ここでは、我が国における部落差別
  を人権問題の観点から考察し、共生の時代における人権のあり方を検討して本講義の
  まとめとします。(岸本)
   
  (以上の計画は予定です。変更する可能性もあります。)