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授業科目名
生化学2
担当教官
劔  邦夫/三井 和浩/望月 光由
時間割番号
単位数
履修年次
期別
M004062 4 2 通期
[学習目標]
1)知   識
 一年間を通じて,生体内に見られる膨大な化学反応を系統づけて理解すると同時に,相互の関連を理解し,生命現象の全体像を把握できるようにする。生命現象はエネルギー代謝と遺伝情報発現系が両輪となって支えられている。前期の生化学第二の講義では,始めに生命現象の直接の担い手である蛋白質の構造,諸性質について学び,さらに,アミノ酸代謝などエネルギー代謝系の機構と調節について学ぶ。後期では,核酸・蛋白質の生合成を中心とする遺伝情報発現系の機構を系統的に学び,その後細胞周期,生物リズム,老化など重要なテーマについて各論の講義を行う。
2)技   能
 実習では基礎的な生化学的手技,分析法を学びながら,講義内容の理解を深めるようにする。また,同時に生化学的研究の進めかたや考え方の概要を把握できるようにする。
3)態   度
 生化学では,生命現象を化学的側面から学ぶもので,ともすると,生命を生身の人間から遊離した学問としてとらえがちである。積極的に学ぶことにより,生命の神秘さ,尊さを,新鮮な驚きをもって学ぶ態度を養ってほしい。試験さえ通ればよいという態度では,将来,信頼される医師にはなれない。
[授業計画]
2学年 実施時期       講 義 内 容	      担当教官,教室 

前期

 4月13日(火)生化学総論(タンパク質を中心に)		  劒 2
 4月13日(火)生化学総論(遺伝子を中心に)			     前田1
 4月20日(火)代謝総論   				                  岡田1
 4月20日(火)タンパク質の一次構造				            劒 2
 4月27日(火)タンパク質の高次構造   			       劒 2
 4月27日(火)酵素(1)				   	               岡田1
 5月11日(火)酵素(2)					                     岡田1
 5月11日(火)タンパク質の物理化学				            三井2
 5月18日(火)構造タンパク質	            三井2
 5月18日(火)酵素(3)					                     岡田1
 5月25日(火)解糖系					                         岡田1
 5月25日(火)ヘモグロビンの構造と機能       劒 2
 6月 1日(火)アミノ酸代謝(総論と分解)	      望月2
 6月 1日(火)クエン酸回路	             岡田1
 6月 8日(火)酸化的リン酸化            岡田1
 6月 8日(火)尿素回路         	      望月2
 6月15日(火)ビタミンの生化学           三井2
 6月15日(火)ペントースリン酸回路、糖新生     岡田1
 6月22日(火)脂肪酸の代謝(1)ケトン体の代謝		   岡田1
 6月22日(火)ビリルビン代謝             三井2
 6月29日(火)遺伝コード             劒 2
 6月29日(火)遺伝子の化学的本体の解明			         前田1
 定期試験(9月20日~9月30日)


後期
10月 5日(火)グリコーゲンと糖動員        岡田1
10月 5日(火)タンパク合成の機序          劒 2
10月12日(火)tRNAの構造と機能           三井2
10月12日(火)脂肪酸の代謝(2)		                岡田1
10月19日(火)遺伝子の構造と機能           前田1
10月19日(火)動物細胞のタンパク合成        劒 2
10月26日(火)mRNA合成と調節機構(1)            三井2
10月26日(火)細菌の遺伝学(1)          前田1
11月 2日(火)細菌の遺伝学(2)           前田1
11月 2日(火)mRNA合成と調節機構(2)            三井2
11月 9日(火)rRNA,tRNA合成と調節機構           三井2
11月 9日(火)細菌遺伝子の発現調節(1)     		前田1
11月16日(火)細菌遺伝子の発現調節(2)      	前田1
11月16日(火)タンパクの折れ畳み、シャペロン     劒 2
11月25日(木)分泌タンパク質の合成         望月2
11月25日(木)タンパク質のリン酸化と機能(1)  加藤1
11月30日(火)タンパク質のリン酸化と機能(2)   加藤1
11月30日(火)タンパク質分解の調節機構        劒 2
12月 2日(木)複合脂質の構造と代謝         望月2
12月 2日(木)遺伝子操作の基礎と応用       前田1
12月 7日(火)DNAの複製					                     岡田1
12月 7日(火)リポタンパクの構造と代謝       望月2
12月 9日(木)細胞周期の調節機構          三井2
12月 9日(木)DNAの組換え、変異と修復			          岡田1
12月14日(火)遺伝子研究と医療           前田1
12月14日(火)老化の生化学(活性酸素の作用)	    劒 2
12月16日(木)老化と寿命(テロメアを中心に)    劒 2
12月16日(木)癌と癌遺伝子             岡田1
 1月11日(火)ミトコンドリアの構造と機能(1)   馬淵1
 1月11日(火)生物リズムの生化学          三井2
 1月13日(木)ホルモンの化学性状とペプチドホルモン三井2
 1月13日(木)ミトコンドリアの構造と機能(2)   馬淵1
 1月18日(火)ステロイドホルモンの作用機序    望月2
 1月18日(火)発生の生化学            劒 2
 1月20日(木)遺伝病の分子生物学          服巻1
 1月20日(木)遺伝病の分子生物学          服巻1

生化学実習 1月24日~2月4日
遺伝子の横造と機能の解析 (生化1)   全員
細胞分画と細胞小器官の機能 (生化2) 全員

 定期試験(2月7日~2月25日)             
[評価基準]
 試験は講義の前期の終了時(中間試験)と後期の終了時(期末試験)に,それぞれの期間中の講義内容について筆記試験でおこなう。日時など詳しくは,追って通知する。実習は,出席を重視し,レポートの提出によって評価する。中間および期末試験に合格し,実習レポートの提出がなければ,最終的に合格できない。


 試験とレポート提出による。
[教科書]
  1. D.L. Nelson, M.M. Cox (山科、川嵜訳), レーニンジャーの新生化学 上下, 廣川書店, ISBN:4-567-24400-1
  2. D. Voet, J.G. Voet (田宮ら訳), ヴォート 生化学 上下, 東京化学同人, ISBN:4-8079-0360-8
  3. R.K. Murray et al. (上代 監訳), ハーパー 生化学, 丸善株式会社, ISBN:4-621-04297-1
  4. L. Stryer (入村ら 監訳), ストライヤー 生化学, トッパン, ISBN:4-260-10214-1
  5. 藤田道也, 標準分子医化学, 医学書院, ISBN:4-260-102140-1
  6. ロスコスキー 生化学, 西村書店, ISBN:4890132856
[参考書]
  1. B. Albert ら (中村ら 監訳), 細胞の分子生物学, 教育社, ISBN:4-315-51331-8
  2. T.A. Brown (村松 監訳), ゲノム, メディカル サイエンス インターナショナル, ISBN:4-98592-237-5
  3. C. Brandenn, J. Tooze (勝部ら 監修), タンパク質の構造入門, 教育社, ISBN:4-315512982
  4. 鈴木、小南、田中, タンパク質分解, Springer, ISBN:4-431-70891-X
  5. 井出利憲, ヒト細胞の老化と不死化, 羊土社, ISBN:4-89706-305-1
  6. 香川靖雄, 老化のバイオサイエンス, 羊土社, ISBN:4-89706-314-0
  7. 石田直理雄, 生物時計のはなし, 羊土社, ISBN:4-89706-323-X
  8. 野島 博, 新 細胞周期のはなし, 羊土社, ISBN:4-89706-324-8
  9. 秋山 徹 編集, シグナル伝達がわかる, 羊土社, ISBN:4-89706-987-4