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授業科目名
担当教官
プレゼンテーション論
鈴木 嘉彦
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
286010 2 J 2 後期 III
[概要と目標]
 循環システム工学科では学部教育の柱の一つとしてプレゼンテーション能力の涵養とコミュニケーション能力の上達を掲げている。この講義はその目的を実現するために用意された講義である。
 講義の前半では、論文の書き方、論文の発表の仕方を学ぶ。後半では具体的な経験として、自分の選んだ書籍を通読し、その内容を批判的に論文としてまとめる。さらにその内容を、他の学生の前で限られた時間内の発表する。これらによって、プレゼンテーションにおけるポイントを修得し、他者の前で発表することの難しさと、重要な点を修得する。
[必要知識・準備]
 特別な知識は前提としない。
論文をまとめる経験は講義形態としては初めてなので、当てられた条件(文字数など)の下で文章をまとめるための訓練をすること。論文を他者の前で発表することは難しい。しかも指定された時間内で発表する必要があるので何度も練習することが大切である。  
[評価基準]
 提出する論文と論文の発表に仕方で採点する。
特に、指定された論文の形式で、自分の主張がまとめられているのかどうかが採点のポイントとなる。
発表においては指定された時間の中で、聞いている人に分かるように主張がまとめられているかどうかが採点のポイントとなる。
[教科書]
  1. 特別な指定はない。教科書に準ずる形で参考書を利用する。
[参考書]
  1. ISBN:4130033123
    (小林、船曳:「知の技法」(東京大学出版会))
[講義項目]
1.プレゼンテーションの難しさとは何か
 私達人間は言語を用いて他者との間で会話できる能力を備えている。しかし、本当に他者との間で意思が疎通できるような会話を成立させることは容易ではない。特に歴史や文化の違う中で育った人間が、互いに理解し合うことの難しさがどこにあるのかを知ることは重要である。講義のはじめでは、私達の使っている言語の不透明な部分とは何かを理解するための講義を主体に行う。

2.自己の考えを他者に理解してもらうために何が必要か
 一人ひとりが、それぞれに異なった経験や異なった価値観・感性を持っている中で、他者にも理解してもらえるような表現とは何かを学ぶ。ここで、普遍的な表現、客観的な認識方法、論理的な思考体系についてその意味づけを理解する。その上で、論文を誰にでも受け入れてもらえる表現にするために、客観的で論理的な表現にするためにどのような工夫が必要なのかを学ぶ。

3.書籍の通読
 プレゼンテーションの基礎になる事項を学習した後は、具体的に論文を書くために、それぞれの学生が自分が選んだ書籍を通読し、その本に書かれていた内容を、批判的にまとめる。ここで大切なことは、本に書かれていた内容を、自分の考え方で批判的に読み取り、それをまとめることである。

4.論文の提出
 通読した書籍を批判的にまとめたものを、指定された形式の論文として提出し、希望する教官の査読を受けて最終的な論文として提出する。

5.論文の発表
 まとめた論文を指定された時間の中で皆の前で発表し、他者に理解してもらえるためのポイントを学ぶ。