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授業科目名
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担当教官
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動物細胞工学
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三村 精男
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時間割番号
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単位数
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コース
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履修年次
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期別
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曜日
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時限
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275560 | 2 | AF | 3 | 後期 | 水 | I |
[概要と目標] | ||||||
本講議は前期で学んだ「応用真核細胞学」に引き続き年間講議として実施する。これまでに学んだ真核細胞の機能と特徴を基礎にして、バイオテクノロジーへの応用を考える。生命科学は革新的発展を遂げつつある。しかし、新らしい発見と伝統的な技術の複合応用から、世の中に役に立つ技術がうまれている。従って、科目名は「動物細胞工学」になっているが、生物の対象を広く捉えることによって、バイオテクノロジーの広がりを理解する。 我々の社会と生命科学(ライフサイエンス)の関わりは多くの側面がある。すなわち、(1)生活の健全性、快適性、健康維持と病気の医療、(2)食糧の確保と予防医学における食品の効果、(3)地球環境の保全と修復などである。こうした問題を考える基盤を勉強する。そして、地球生命の多様性と共生関係についても、「我々は地球に生活しているヒトとしての高等真核生物である」という原点に立って考える訓練をする。 |
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[必要知識・準備] | ||||||
前期に講議をした「応用真核細胞学」の基礎的な知識と考え方を基礎にして本講議を進める。バイオテクノロジーは多くの領域の知識と技術が複合しているから、これまでの生命工学コースの基礎的科目の十分な理解がなければ、この講議の理解は半減する。特に応用技術を考える時には、社会において発生している経済的・政治的な問題や産業技術の課題への関心が重要になる。新聞、テレビ、雑誌、インターネットなどによる、生命科学とバイオテクノロジーの話題に十分な興味を持って情報収集に努めてほしい。 生命科学とバイオテクノロジーに関する書籍の多くは、私の研究室に保管されているから興味のある学生は申し出て下さい。 |
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[評価基準] | ||||||
講議の最後の10分間を使って、毎回簡単な質問をいたします。これは、試験ではありませんが、成績の参考にいたします。質問に対する回答を考えることで、君達の考えをまとめる訓練をすることが目的です。 定期試験では、生命科学やバイオテクノロジーに関連する研究課題の発掘を各自で考える訓練を行います。大学3年間に勉強してきた成果を総合的に活用して、生命工学への具体的な取り組みを提案してもらいます。 |
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[教科書] | ||||||
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[参考書] | ||||||
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[講義項目] | ||||||
(I)健康維持と病気治療の真核細胞バイオテクノロジー (1)生体外たんぱく合成システム(人工リボソーム)によるサイトカイン生産 原核・真核細胞から抽出する分子集合体(リボソーム)の生体外における活用の技術を解説する。 これは、遺伝子組替え技術の次の世代の革新的技術である。 (2)細胞培養(植物カルス細胞)による発ガン抑制物質の生産とその応用 植物の抗酸化性物質として発見されたトリテルペンが強い発ガン抑制活性を示した。予防医薬品としての発ガン抑制物質の探索研究を解説する。 (3)ヒト白血病細胞の分化誘導培養法とサイトカインの生産 ヒト白血病細胞をマクロファージに分化誘導し、これをレクチンで刺激すると、各種のサイトカインを生成する。このサイトカイン遺伝子をクローニングし、ハムスター細胞に導入してヒトのサイトカインを生産する。 (II)食品による健康促進のバイオテクノロジー (4)植物成分の発ガン抑制や細胞老化防止食品への探索研究 古来健康によいと云われ、人類が食用としてきた食品成分の生理活性の発見は真核細胞(ヒト細胞)を活用して研究されている。 (III)地球環境の持続的維持と修復のバイオテクノロジー (5)リニューアブル資源としての動物・植物細胞工学の可能性 バイオマスは植物のみならず昆虫、軟体動物など考えれば多くの可能性がある。地球規模で多様なバイオマス資源の活用を考える。 (6)「共生と循環の哲学」を基盤にする地球生物圏の思想 光合成を始めとする多くの生物反応を「生物共生の場」で活用する思想を提示する。 |