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授業科目名
担当教官
量子半導体工学
松本  俊
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
272004 2 E 3 後期 IV
[概要と目標]
概要:
光と電子の相互作用を利用した光半導体デバイスについて学ぶ。光通信の送/受信機である半導体レーザ/光ダイオード、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池、極微弱光を検出する光センサーなどがその例である。本講義では先ず光と物質言い換えれば電子系との相互作用の考え方取り扱い方を学び、半導体における光吸収現象、光放出現象を理解する。光を吸収した半導体内に発生する過剰キャリアが関与する光電子放出効果、光導電効果、光起電力効果などについて学ぶ。

目標:
半導体による光の吸収、光の放出、過剰キャリアの発生、過剰キャリアの消滅などの現象が、すべて電子と光のエネルギーと運動量のやりとりに基づく密接に関連した現象であることを理解する。これらの現象が効率的に起こるような境界条件を半導体デバイスの構造で作り込んでやればいろいろな光デバイスが実現できることを理解する。
[必要知識・準備]
電子デバイス
量子力学の初歩

[評価基準]
中間試験と定期試験の成績を併せて100点満点で評価する。
講義の進展にあわせてレポート課題を出題し、評価に加味する。
[教科書]
  1. 教科書:選考中
[参考書]
  1. 応用物性, オーム社, ISBN:4274128776
  2. 固体物理学入門 下, 丸善, ISBN:4621044249
[講義項目]
1.光と物質の相互作用
 1.1 熱放射
 1.2 光吸収と遷移確率
 1.3 電気双極子遷移と振動子強度
 1.4 自然放出と誘導放出
 1.5 レーザ放射
2.固体の光吸収
 2.1 エネルギー帯構造と光吸収
 2.2 帯間遷移吸収
 2.3 励起子吸収
 2.4 局在中心吸収
3.固体のルミネセンス
 3.1 ルミネセンス
 3.2 励起状態の寿命と発光効率
 3.3 半導体の発光機構
 3.4 エレクトロルミネセンス
4.光電効果
 4.1 光電子放出効果
 4.2 光導電効果
 4.3 光起電力効果