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授業科目名
担当教官
固体物理
渡辺 勝儀
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
271130 2 I 3 後期 IV
[概要と目標]
 当学科では材料について多くのことを学ぶ。そこで、その材料の元となる物質になぜ導体と絶縁体があるのか、なぜ物質は磁気を持つのか、熱はいかにして伝わるのか、といった疑問に答えるためには、原子・電子レベルまで掘り下げて考える必要がある。「ナノテクノロジー」という言葉をよく見かけるように、最近はナノメートルのサイズの構造の作成や超精密加工も行われるようになった。このような場合にも物質を原子レベルで考える必要がある。
 固体物理学は、物質の性質をミクロな立場から見る学問である。ここでは熱的性質、電気的性質、光学的性質、磁気的性質など物質の基本的性質を原子・電子レベルのモデルから考える。基本的なモデルを理解し、そのモデルから導かれる結果が観測される現象といかに結びついているか議論する。
[必要知識・準備]
 本科目を学ぶためには、基礎物理学I、基礎物理学II、基礎物理学III、応用物理学I、応用物理学II、量子工学の内容を十分に理解していることが望ましい。
[評価基準]
 評価は主に定期試験の結果で行う。試験では、(1)基本的なモデルを理解しているか、(2)モデルと物理現象との対応を理解しているか、(3)数式を見てそれが表している物理量やその変化をイメージできるか、(4)現実的数値を使った簡単な計算ができるか、などを問う。
[教科書]
  1. 黒沢達美, 物性論, 裳華房, ISBN:4-7853-2138-5
[参考書]
  1. 岡崎誠, 固体物理学, 裳華房, ISBN:4-7853-2214-4
[講義項目]
1.固体物理学と何か。応用といかに結びついているか
2.固体の比熱モデル
3.格子振動
4.格子振動と比熱、熱伝導
5.自由電子モデル
6.電気伝導と自由電子モデル
7.金属の熱伝導とプラズマ振動
8.物質の分極
9.光学的性質
10.物質の磁気の起源
11.磁性共鳴と反磁性
12.電子のバンドモデル
13.金属と絶縁体
14.半導体
15.半導体の応用