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授業科目名
担当教官
生化学演習
飯村  穣/他
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
265515 1 AB 2 後期 II
[概要と目標]
生物はゲノム情報に基づいて細胞を自己複製し、種々の環境に適応してそれぞれに特異な形質(形と性質)を発現する。この生物の基本的な営みの中で、一連の化学反応(生体反応)による代謝よって外界から細胞内に取込まれた栄養素から必要な生体素材が合成されるとともに、それらの素材から細胞が形成されるために必要なエネルギーも獲得される。生物の種類は極めて多様であるが、これらの代謝には多くの共通点が見られる。この授業では、多様な生物の中に共通して見られるエネルギー代謝と物質代謝を取上げ、個々の知識を身に付いたものとするため、前期開講の「生体反応論第一」の講義内容を基に、それらに対応した演習を行う。なお、教科書も同じものを使用する。
 
 
[必要知識・準備]
1年次で履修する生物物理化学の理解が大切である。特に自由エネルギー変化などの化学熱力学の考え方が重要である。さらに有機化学の知識として糖類および脂肪の化学構造と性質を十分に復習してほしい。また、前期開講の「生体反応論第一」の演習編であるから、その知識の十分な修得は言うまでもない。
[評価基準]
 適宜、レポートを出題する。また、期末にはレポートの出題あるいは試験を行う。これらの結果から総合的に評価する。
[教科書]
  1. P. Ritter 著 須藤和夫、山本啓一、有坂文雄 訳, リッター生化学, 東京化学同人, ISBN:4-8079-0498-1
    (初歩の段階から生化学を学ぶ姿勢、基本的事項が平易に解説されている。前期に開講される「生体物質論」、「生体反応論第一」、「生体触媒学」、後期に開講される「生体反応論第二」においてもこの教科書を用いる。これらの授業により、この教科書1冊を全頁にわたり、すみずみまで理解してほしい。)
[参考書]
[講義項目]
 前期開講の「生体反応論第一」の内容に対応した以下の演習を行う。
 1.生体エネルギー及び生体反応概論
 2.高エネルギー化合物の構造と機能
 3.脂質の構造と機能
 4.生体膜の構造と機能(膜輸送)
 5.解糖系と関連代謝経路の機構(1)
 6.解糖系と関連代謝経路の機構(2)
 7.解糖系の調節
 8.ミトコンドリアの構造と機能
 9.クエン酸回路の機構と機能(1)
 10.クエン酸回路の機構と機能(2)
 11.クエン酸回路の調節
 12.電子伝達と酸化的リン酸化の機構と機能(1)
 13.電子伝達と酸化的リン酸化の機構と機能(2)
 14.エネルギー代謝と物質代謝の総括