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授業科目名
担当教官
工業分析化学実験
岩附 正明/他
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
265160 3 AA 2 後期 火/木 III-1〜V-1/III-1〜V-1
[概要と目標]
 分析化学において、物質の「識別」とともに、その量の「計測」(定量)が重要である。環境汚染の評価を例にすると、工場廃水や河川水などにどのような成分が含まれるかを識別するとともに、それぞれの成分がどのくらいの量含まれるのかを定量しなければ、汚染の原因、環境への影響の評価、環境保全の対策が議論できない。また、工業材料の開発では、材料の組成と、場合によっては微量の不純物が材料の性質を左右することがあり、それらの定量が不可欠となる。本実験では、「定量分析化学」と「機器分析化学第一」の学習内容を基礎とし、様々な工業材料や環境試料の分析を実際に体験する。
[必要知識・準備]
「定量分析化学」及び「機器分析化学第一」の内容に対応する実験で、「定量分析化学」を予め履修し、「機器分析化学第一」を並行して履修すること。
[評価基準]
成績評価は、実験レポートの内容と提出状況、出席状況、問題集(別途配布)から主に出題される定期試験の成績を基に総合的評価する。
[教科書]
  1. 図解 分析化学の実験マニュアル−省試薬利用から分析データの取り扱い方まで, 日刊工業新聞社, ISBN:4-526-05017-2
[参考書]
[講義項目]
 1.実験実施要領(ガイダンス)
    1.1 実験器具・分析装置の取扱い
    1.2 単位操作の解説
    1.3 安全管理
  2.容量分析(個別実験)
    2.1 酸化還元滴定法による化学的酸素要求量(COD)の測定
    2.2 ウィンクラー法による溶存酸素の測定
    2.3 EDTA標準溶液の調製と標定
    2.4 EDTA滴定法による水の硬度測定
  3.重量分析(個別実験)
    3.1 硫酸銅中の硫酸根の定量
    3.2 セメント中のカルシウムの定量
  4.機器分析(グループ実験)
    4.1 硫酸銅中の銅の電解重量分析
    4.2 チオ硫酸ナトリウムの電量滴定
    4.3 フローインジェクション分析法による金属アルミニウム中の鉄の定量
    4.4 連続変化法による錯体組成の決定
    4.5 ガスクロマトグラフィーによる酢酸エステルの分離定量
    4.6 雨水のフレーム分光分析
    4.7 環境水の原子吸光分析
    4.8 カルシウムと銅のEDTA光度滴定
  5.廃液処理(グループ実験)