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授業科目名
担当教官
材料の科学I
吉岡 正人
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
261150 B 2 I 2 後期 IV
[概要と目標]
 一口に材料といっても、強度に重点を置いた構造材料から、電子デバイス、光学的素子、人間工学的材料など様々な機能材料まで、その範囲はきわめて広く、種類もまた非常に多い。しかしながら、それらの材料は、個々の特性の相違にもかかわらず、共通する点も少なくない。たとえば、ほとんどの材料が結晶と呼ばれる原子、分子の空間的規則配列から構成されている点などである。そのような結晶における結合力の相違や、さまざまな構造上の欠陥(格子欠陥)の性質や分布状態の相違が、個々の材料の性質の差となって現れているのである。したがって、材料学を、個々の材料の性質を暗記的に記憶するだけの科目としてではなく、学問として系統的に理解するためには、まずその基礎となる結晶学、格子欠陥論、相律、相平衡状態図などを学ばなければならない。本講義では、材料学の基礎となるこれらについて学習する。
[必要知識・準備]
 とくに事前の準備は必要としないが、物理学、化学、熱力学、空間幾何学などの知識を身につけていることが望ましい。しかし、必要に応じて、講義の中で、これらの復習を行いながら授業を進める予定である。出来れば、1年次で「基礎化学I」を履修していることが望ましい。
[評価基準]
 評価の大部分は、期末試験の成績によって行う。(約80%) その他、講義出席回数および授講態度、レポート課題なども評価の対象とすることがある。授業中の私語、他の科目のレポート作成などは減点の対象となることがあるので注意すること。
[教科書]
  1. ISBN:4339045594
    ( 吉岡正人・岡田勝蔵・中山栄浩著:機械の材料学入門(コロナ社))
[参考書]
  1.  特に指定しない。
[講義項目]
  1.電子と原子
  2.原子の結合
  3.完全結晶の構造とミラー指数
  4.材料のキャラクタリゼーション
  5.不完全結晶の構造(格子欠陥)
  6.合金の相状態
  7.相平衡状態図(1):相律、躁状態、自由エネルギー
  8.相平衡状態図(2):全率固溶体、共晶
  9.相平衡状態図(3):包晶、その他
 10.拡散と析出
 11.金属の凝固(1):過冷却、核発生、結晶成長
 12.金属の凝固(2):組織的過冷、偏析
 13.鋳造