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授業科目名
担当教官
社会調査法
清水  亮
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
256540 2 J 2 後期 III
[概要と目標]
 社会調査とは、社会問題や社会現象を対象として、データを収集し、分析し、対象とする現象の根底となる構造や本質的内容を明らかにしようとする一連の方法である。調査の質が調査結果の妥当性・信頼性を左右するが、大変な労力と時間と費用がかかるだけに、調査計画は周到に練られなければならない。しかし、実際には調査方法に対する理解不足からくる無駄な調査、不適切な分析も多くみられる。
 社会調査は、社会科学分野の分析手段としてだけではなく、国勢調査、世論調査、マーケティングなど、現代社会において幅広く活用されている。社会調査法の正しい知識は、社会へ出てからも有用な専門知識であるといえる。この講義では質問紙を用いたアンケート調査の設計を中心に、“正しい社会調査法”を習得することを目標とする。
[必要知識・準備]
 この講義は、正しい日本語の読み書き能力、統計学の初歩的知識があれば学習可能である。
 講義に関する諸連絡・試験に関する指示等は、必要に応じてYINS-CISの電子掲示板、Webページhttp://www.js.yamanashi.ac.jp/~rshimizu/research.html)、電子メールを用いて行う。これらの連絡を見ずに不利益等を被っても当方は一切関知しないのでよく注意すること。
[評価基準]
成績評価は、社会調査法の基礎知識の理解度をはかる試験と、後半で行う予定のアンケート作成作業の成果物で行う予定である。ただし、出席回数が規程の回数を下回る者には単位が出ないものと了解されたい。特に後半のアンケート作成作業で欠席や遅刻が目立つ者は厳しく評価するので覚悟して授業に臨むこと。
[教科書]
  1. 森岡清志, ガイドブック社会調査, 日本評論社, ISBN:4-535-58232-7
[参考書]
  1. 社会調査の基礎, 放送大学教育振興会, ISBN:4-595-12687-5
  2. 谷岡一郎, 「社会調査」のウソ, 文芸春秋, ISBN:4-166-60110-5
    (文春新書)
[講義項目]
(1)社会調査の概要
  ・調査の目的 ・社会調査の種類

(2)質的調査(ヒアリング調査)
  ・テーマの設定 ・フィールドの決定 ・調査対象者の決定
  ・調査の準備 ・「ラポール」の重要性

(3)量的調査(アンケート調査)の設計
  ・社会調査の手順
  ・サンプリング
  ・調査票(質問紙)の作り方(調査票の構造・ワーディング)
  ・データの整理とチェック(入力・データクリーニング) 
  ・データ分析

(4)アンケート調査の作成作業
  (ここでは実際に調査票を作成する実習を行う予定)

(講義の内容・順序等は状況を見ながら入れ替えることがある)